ロボット修理人のAi(愛) (2021年)

少年映画評価 A+
作品総合評価 B+(やや冗長すぎる部分が残念)
少年の出番 100%(年齢は高いのですが少年性十分)
お薦めポイント こんなに可愛い16歳がいたのか...
映画情報など 2021年公開中。BD/DVD未発売
(写真は土師野隆之介君)


新型コロナウィルス禍に翻弄された2020〜21年。映画館に足を運ぶ事はめっきり減りました。それでもどうしても見たい作品でした。座席数が制限されて快適度満点。映画館の営業は大変でしょうけれど。

色々とネットやyoutubeで映画情報をみましたが、現在18歳になる土師野隆之介(さん)の笑顔が、2011年『ロック わんこの島』の頃と殆ど変わらない童顔。どんな演技をするのだろうと興味津々でした。

そして鑑賞。期待を裏切るどころか100倍の満足度。本当に素晴らしい少年俳優でした。ミニシアター系の作品ですので、BDやDVD化されない恐れもあります。皆様ぜひとも今のうちに映画館でご鑑賞を。

すすめを背負って榛名湖を見下ろす岩へやってきた倫太郎。兄妹にみえますね...
(すずめさんの手がやや不自然。やっぱり意識するなと言われても...)

群馬県の榛名湖畔。16歳の倫太郎(土師野隆之介)は孤児で1人暮し。高校を止めてアルバイトを掛け持ち。中でもロボット修理工房からの請負が一番好きな仕事だった。目下の課題は、依頼を受けたAIBO(SONYの犬型ロボット)の修理。ロボットが蓄積している記憶の復元ができない。

バイトで清掃作業をした教会付属病院で患者のスズメ(緒川佳波)と出会った。足と会話が不自由だが不思議な美少女。倫太郎はスズメを連れ出してお祭りを楽しんだ。やっとAIBOの情報が復元できた。そこには倫太郎の亡き父が。持ち主は祖母だった。祖母に会った倫太郎は更に衝撃的な事実を知った。妹がいたのだ...

 どんでん返しもあります。
倫太郎とAIBO

このレビューを書いている現在、劇場公開中ですのでネタバレはしません。最初は非常に緩い映画だと思ったのですが、終盤になって急速に展開します。見方によってはファンタジーかホラー作品。ただ映画としては説明的なセリフ、ご都合主義の脚本も目立ちました。

監督の思いが詰まり過ぎているのでしょう。でももう一度、編集し直して20分くらい短縮すれば、素晴らしい名作になると思うのですが。これはあくまで私見です。

 あしかけ4年。土師野隆之介君が全てをカバーしてくれた。

とにかく師野隆之介君の表情をみているだけで幸せになります。大袈裟ですか。少女役の緒川佳波さんは超美少女ですが、一緒に並んでも土師野君の可愛さは全く見劣りしません。決して美少年ではないのに(スミマセン)。単なる私の思い入れでしょうけれど。

インタビュー記事によれば、撮影は土師野君が中2から高2まで4年間。どのカットが中2の頃なのか、1回みただけでは判りません。ただ監督が被写体である土師野君に特別な想いを持っている事はどの画面をみてもすぐ判ります。こんな監督に出会った少年俳優は幸せです。

 NHK朝ドラのヒロイン

108分の映画ですが、見終わった印象はNHK朝ドラを半年間みたのと同じ。孤児の倫太郎。町の人は彼をみると、必ず声をかけます。どこへ行っても息子のように愛される倫太郎。

しかし倫太郎の過去がだんだん判ってきます。父が死に、母は別の男性と恋仲になり、3歳の倫太郎はネグレクトで餓死寸前、2歳の妹は...おっとこれ以上は書けません。最後。倫太郎は大検に合格してロボット研究のため海外留学。素晴らしい未来。朝ドラのヒロインと同じような大団円を迎えます。


倫太郎とロボットAIBO。
youtubeの映画パイロット版より。
(本編にはこのシーン無し。まだ幼い感じです)
工場でバイトする倫太郎。お前ウチで働けよ!
(どこへ行っても倫太郎は大人気)



※後記
今回写真は少なめです。経費節減のため映画パンフも買えませんでした。またDVDとか放送がありましたら写真を追加します。印象に残っているのは何回かあった榛名湖で泳ぐシーン。海パンではなく短いジーンズのショートパンツ(昭和スタイル)。なかなか似合っていました。(中段右の写真)

もう一つは渋谷みらい君。
2017年に渋谷区と日本マイクロソフトが共同開発したAIキャラクターだそうです。
どことなく、子役だったころの土師野隆之介君に似ています。もしかしたら...
モデルは、土師野隆之介君だったのかも。
それが縁で本作の主役のに抜擢されたのでしょうか。私の勝手な妄想でした。








▼イーストエンド劇場へ戻る   ▼第3部トップへ戻る