約束 (2005年)

少年映画評価 6点
作品総合評価 3点
少年の出番 50%(子供時代編は主役)
お薦めポイント 少年2人だけの小旅行
映画情報など 2005年製作/DVD発売済


■中古店で偶然みつけたオリジナルビデオ作品

実は本作のことは何も知りませんでした(今も不明ですけど)。大阪は日本橋の電気店街(今は電気店とは名ばかりで怪しげなオタク店街)にある大規模な中古ビデオ店を漁っていた時に、偶然見つけました。パッケージに少年2人のいい雰囲気の写真があり、レンタル落ち中古で800円でしたが、迷わず購入しました。

■ストーリー

若いサラリーマンの耕太は、会社の合コンを適当に切り上げ、駄菓子(うまい棒)を山のように買い込み、幼なじみの亮の部屋へ。亮は迷惑そうに不満を言うが、うまい棒を見て二人は少年時代を回想する。小学生の同級生だった2人、ある日クラスに病弱な美少女の小野ひとみが転校してくる。

クラスに馴染めない少女を、耕太は授業で習った小野妹子(おののいもこ)とあだ名をつける。遠足の日、耕太が持っていった、うまい棒をキッカケに、耕太は少女親密になっていった。耕太はうまい棒フリーク?で、興味深げに見つめていた少女に思わず1本を差し出したのだ。

しかし少女は頭の手術のため、遠くの病院に入院することに。別れ際に耕太へ「絶対お見舞いに来てね。それとあの、うまい棒を持ってきてね」「分った約束するよ。店にあるうまい棒全部持っていくから」これが約束でした。

耕太は亮を誘い、少女の病院へ。2人のお金を合わせて駄菓子屋のうまい棒を全部買い込む。しかしそのせいで電車代がなくなり、歩いていくハメに。道に迷い、ふざけ合い。時には喧嘩し、最後は橋の下で野宿し、結果的に2日かかって病院に到着。しかし約束のうまい棒は、途中でお腹が減って1本また1本と食べてしまった(何じゃコイツラ)

病室に少女の姿はなく、お母さんが泣き崩れている。「間に合わなかった!何一つ約束を果たせなかったんだ」大人時代に戻り、耕太はまた別の合コンへ。男女の自己紹介、ある女性が衝撃的に言った「私は小野ひとみといいます。子供の頃、小野妹子とあだ名されていました」

■情報がありません!

本作は劇場公開作品ではなく、オリジナルビデオとしてインターネットで有料配信されるような作品らしいです。ネットで検索しても公式ページはおろか、詳細な作品情報が殆どありません。DVDパッケージに印刷されたものが全て。演じた俳優さんも数名が書かれていますが、誰が誰か対応が付きません。そのため俳優名は省略しています。もしどなたかご存知でしたら情報を下されば幸いです。

■少年たちの旅

さて最初にも書きましたが、このDVDのパッケージの写真を上に添付しましたが、本当にいいですね。2人の少年が歩いている姿、これだけで絵になります。(右側が主人公の耕太、左のイケメンぽいのが友人の亮です)

「彼らの行く先には、何が待っているんだろう?」こんな問いかけが聞こえてきそうな感じです。

実際には大したことは起らないんですが、少年達にとっては、どんな些細な出来事も、思い出となり、大人への財産となっていくんでしょう。こんな映画をもっと観たい。

ただ、残念ながらこの作品は、あまりに脚本が他愛のない内容でした。もうちょっと大人が観て感動できるような作品にして欲しいというのは贅沢か。(「うまい棒」の会社の方には宣伝になって良かったかも。)

でも、中古ビデオ店で見つけた作品と思えば、掘り出し物だったと感謝しています。この作品の服部光則監督さん、是非この路線で、もっといい作品を撮って下さることを期待しております。





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