酒井家のしあわせ (2006年)

少年映画評価 6点
作品総合評価 5点
少年の出番 100%(主役です)
お薦めポイント 心揺れる中学生を演じた森田直幸君
映画情報など 2006年公開/DVD発売中(写真は森田直幸君)


2006年公開の映画ですが、2007年2月に旅行先の岡山で鑑賞しました。美術館の向いの閑静な場所にあったシネマ・クレール石関町というミニシアターです。残念ながら閉館してしまったようですが、岡山のいい思い出になりました。

映画は今一つ印象に残らなかったのですが、フィルモグラフィーのコーナーで森田直幸さんを取り上げた時に、この作品のレビューを書いていない事に気づき、当時のパンフレット(スキャナーで画像になっており、紙のパンフは廃棄してしまっています)を読み返しながら、書いています。
(※補足。申し訳ありませんが、フィルモグラフィのコーナーは現在休止しています。)

■ストーリー

中学生の次雄(森田直幸君)は、実の父親を亡くし、母の連れ子として、今の父、酒井正和(ユースケ・サンタマリアさん、そして腹違いの妹と4人で暮している。継父であるが、そんなことは関係なく、家族は円満に生活をしていた。その時までは。

ある日、父の正和は家を出て行った。なんと!会社の同僚の男性が好きになり、男同志で同棲を始めると言って。(いくら何でもあまりに唐突でしょう!)残された母や家族は呆然とするだけ。次雄もどうしていいか判らない。

訳が判らなくて戸惑う次雄。友人と喧嘩して、彼女も友人に取られてしまったり。そんな時、偶然、父を見かけて後をついていくと、そこは病院だった。

父に詰め寄る次雄。そして父の口から明かされた意外な真実。父は末期ガンであり、家族を悲しませないために、家を出たとのことだった。(これも不自然でしょう。ちょっと納得できない脚本)

■森田直幸君の熱演

森田君の場合は、既に全国区でテレビや映画に出演していますが、標準語よりも関西弁の方がやっぱり生き生きしています。こんな中学生を演じたら(まあ演じなくても中学生ですが)、森田君の右に出る少年俳優はいないのではと思うほどです。

ベッドにうつ伏せで寝ているシーン。枕元には大人の雑誌。もぞもぞと何か動いています。こんな演出をしたのは、うら若き女性監督と聞いて、本当に恐れ入りました。(森田君も恥ずかしかった事でしょう)

母親を演じた友近さんとの息はぴったり合っていましたが、父親役のユースケ・サンタマリアさんとは微妙な感じでした。ただ継父との設定なので、かえって良かったかもしれません。

■その他の俳優さん

やはり関西での製作ということでしょうか。友人役の栗原卓也君。「ごめん」「鉄人28号」など出演は多いのですが、脇役専門の子役さんという感じでやや気の毒。(この映画では顔が長くなって、歌手の故河島英五さんそっくりになっていたのに驚きました)

後は、この手の映画に必ず登場する美少女役の谷口美月さん。彼女の出演映画数を見ると本当に驚きます。今は大人になって、本当に存在感のある素晴らしい女優さんになっています。ファンです。でも少女時代の役柄はあまり好きではありませんでした。





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