鎧 サムライゾンビ (2009年)

少年映画評価 4点
作品総合評価 4点
少年の出番 20%(最後は重要な役)
お薦めポイント ゾンビ VS 少年
映画情報など 2009年公開/DVD発売中


2009年2月20日、ホクテンザ1(大阪)にて鑑賞。(映画館ホクテンザは残念ながら閉館)

金曜日、仕事を早く終えて、天六(天神橋筋6丁目)の映画館へ。かなり老朽化したビルの5階に2つの映画館のロビーがありますが、普通の映画館に置いてあるようなチラシ類は一切なし。トイレの水道はノブが壊れていて、水を出せません。(これだけでもホラーの雰囲気)

サムライゾンビ、その名の通りの映画。B級ホラー映画のムードをたっぷり満喫できる映画でした。後には何も残りませんが、それなりにストレス解消には役立ちます。少年俳優の意外な活躍も楽しめました。

■ストーリー

父母、姉、弟(小杉彩人君)の4人家族がドライブをしていたところ、急に白い服の男(いしだ壱成さん)をはねてしまった。一大事と思ったところ、さらに追い討ちをかけるように2人の男が現れて、白服の男を銃撃した。

何が何だか判らない家族は、2人の男に脅迫されて車を走らせる。やがて地図にもない廃村へ到着するが、そこは呪われた村であり、武者の亡霊がゾンビとなって蘇り、男達を襲いはじめたのだ。

そこへ銃殺されたはずの白服の男も現れるが、次々とゾンビに襲われて死んでしまった。そして意外なことに最後に残ったのは、少年だけだった。

■和製ゾンビのスプラッター映画

さて映画ですが、題名からしてB級いやC級作品の臭いがプンプンでしたが、思った通りの出来でした。出来は5段階評価で1.5点くらい。それでも特撮やCGはそれなりに力が入っていますので、遊園地のお化け屋敷に入るような意味の満足感は得られました。

主人公の男女2人の強盗が有名な米映画「俺たちに明日はない」のボニーとクライドをマネしているのは、まあご愛嬌で許せました。どうしてもダメだったのは強盗仲間(いしだ壱成さん)の役。彼の役があるおかげで、日曜の朝やっている「仮面ライダーなんとか」の訳判らないチープな世界になっており、これが無ければもう少し普通のB級作品になったのではと思います。

ラストシーン
(ゾンビと一緒に歩く少年)

強盗に捕らえられた家族4人のうち、母親は眼鏡をかけた冴えないオバさんで、真っ先に死ぬんだろうと思っていましたが、終盤意外な活躍?をします。眼鏡をとり、髪をほぐすと女優・荻野目慶子さんに変身したのはサスガでした。

そして最も意外な活躍をしたのが子役の小杉彩人君。大林宣彦監督の「その日のまえに」でも子役として出演していましたが、今回も達者な演技です。(子役とはいえ、こんなC級作品に出ているのが勿体ない、とは言いすぎかな)

映画の登場人物9名は次々と惨殺されていきます。ゾンビ映画なので最後は全員死ぬのか。小杉君のような幼い子がどんな殺され方をするのか、これだけは見るのが辛いなあ、と思っていたのですが、これ以上は書きません。

パンフレットは500円。ペラペラなのはいいんですが、キーマンの子役、小杉君のプロフィールも紹介も全くありません。公式サイトをみてもスルーでした。やっぱり、これが日本映画界の現状なのです。





▼イーストエンド劇場へ戻る   ▼少年映画第3部へ戻る