イカれてイル? (2016年)

少年映画評価 5点
作品総合評価 3点
少年の出番 100%(5人が主役なんですが)
お薦めポイント 揺れる14歳の少年たち
映画情報など 2016年公開。DVD発売中。
(写真は、熱演した高橋楓翔君)


今やジャニーズ以上に少年タレントを集めているスターダストプロモーション。AKB48などの女性グループと同じように、まず(知名度は全く低いのですが)EBiDAN 39&KiDS という研究生グループに入り、その中から選抜されれば、ユニットとして独立できるシステム。その一つが本作主演の MAGiC BOYZ です。

彼らの音楽はラップとかヒップホップ系ですので、私はあまり関心がなかったのですが、主演映画と聞いて、ずっと見たいと思っていました。劇場公開時には行けず、2016年末にDVDが発売されましたので、思い切って購入。(レンタルで十分との忠告もありましたが。その通りだったかも)

左から中村祐翔君、松田琉冬君、高橋楓翔君、井上東万君、藤田真広君
■ストーリー

主人公は、中学2年生の楓万(高橋楓翔,井上東万,松田琉冬,中村祐翔の4人)。楓万(ふうま)は、中二病を自称し、世の中への不満を少し過激なビデオに撮ってyoutubeに流している。ネットには彼の支持者もいる。

楓万は4人の多重人格(なので4人が演じる)なのでビデオも支離滅裂。このビデオを見たある女子大生が、楓万を卒論の研究対象にしてコンタクトを始めた。最初はコミュニケーションも取れなかったが、楓万の友人(藤田真広)の協力もあり、次第に親密な仲に。しかし楓万は遂に壊れてしまった。
(申し訳ありませんが、敬称略)

井上東万君。下からのアングル
(ちょっとドキドキ)
■あまりに雑な作りではありませんか

はっきり言ってストーリーを書くのに苦労します。ドキュメンタリー風なのか、彼らのMVなのか。筋なし、オチなし、とまでは言いませんが、よほど彼らのファンでなければ、これをスクリーンで鑑賞するのは、かなりの忍耐力がいります。(DVDだと必殺早送り)

もうネタバレですが、本作品は、楓万の友人(藤田真広君)が、10数年前の出来事を回想しながら、ネットに残った映像をつなぎ合わせている、という構成でした。そしてあの女子大生、現在の奥さん(7,8歳くらい年上女房という計算になります)。そんな事も解説を読まないと判りませんでした。

クラウド・ファウンディングで映画予算を集めたとの事ですが、その目標額が100万円。なので資金がなかった事は理解できますので、あまり攻めるつもりはありません。でも芸大や美大の大学生でも、もう少し丁寧に作るようにも思いますが。

■MAGiC BOYZ の少年たち

先ほど述べましたように、彼らの音楽に関心がなかったので、5人の事は殆ど知りませんでした。5人にそれぞれファンの方がおられますので、誰がメインとか書くと、叱られそうですが、高橋楓翔君が常にセンターだったと思います。映画内容は別として、非常に熱演だったと思います。

美形なんですけれど、常に顔や首に青筋を立てて、テンションが高すぎる感じなので、もう少し力を抜いたらいいのに、と思っていました(余計なお世話ですけど)。残念ながら、この映画の後、高橋楓翔君、中村祐翔君の二人はMAGiC BOYZを卒業したようです。

唯一、以前から知っていたのが、井上東万君。ふんわり、ゆるくて可愛い雰囲気の少年なのに、このグループでいいのかな(またまた余計なお世話)なんて思っていました。結局、本作品では、ストーリーよりも彼の映像だけを追いかけていたように思います。

しかしですね。14歳の中学生が主演の映画なのに、男女のベッドシーン(もちろん成人男女ですけど)があったり、MAGiC BOYZ 5人が横一列に座ってマスターベーションするシーンがあったり。(これも、もちろん直接表現ではありません。でも股間にバナナを置いて、明らかに彷彿させています)

ちょっと健全さに欠けますなあ。彼らはアイドルなのに。そんな事させていいのでしょうか。アイドルではなく、アーティストかもしれませんけれど。興味のある方はDVDをレンタルしてみて下さい。

高橋楓翔君と井上東万君
井上東万君。すみません贔屓して






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