モスラ (1996年)

少年映画評価 6点
作品総合評価 4点
少年の出番 90%(主役の1人)
お薦めポイント 平成に蘇ったモスラ。人間側の主人公は少年。
映画情報など 1996年公開。平成モスラ第1作。BD/DVD発売中
(写真は二見一樹君)


モスラといえばザ・ピーナッツの唄う♪モスラ〜やっ!モスラ〜しか頭に浮かんで来ず、おまけに全部見た事はありません。平成になってガメラなどと同じく、モスラも3部作が作られたのは知っていましたが、興味の対象外でした。

最近(2020年9月)になってGYAOで無料配信。何気なく視聴ボタンを押すと、カブタックの二見一樹君が出ているではありませんか。慌てて頭から(スクリーンショット撮りがなら)視聴再開。出来は今一つ、いや三つくらいですが、ともかく少年俳優が主役の1人。(※カブタックについては検索して下さい)

モスラと宇宙怪獣の死闘。封印していたペンダントを渡そうとする兄妹
■ストーリー

ユウイチ(二見一樹)は妹と両親の4人家族。父は現場監督で北海道で工事中に古代遺跡を発見。メダルのような遺物を掘り出した。しかし工事は続行させる。東京に一時帰宅した父は妹にメダルをプレゼント。そのメダルを追って3人姉妹の小人(妖精)が出現。長女は悪の使いで。次女三女が正義の使い(表現が大雑把ですけれど)

それは6500万年前に宇宙怪獣を封印したメダル。妖精たちは封印が解けた事を察知。インファント島からやってきた。長女は怪獣復活を、次女三女はモスラによって再度封印するため。モスラと宇宙怪獣の死闘が始まった。しかしモスラは老齢だった。生まれたばかりのモスラの幼虫が奮闘する...

■どうして「封印」なんて中途半端なことを...

ホラー映画や怪獣映画では、長年封印してきた悪魔、怪獣などをどこかのオッチョコチョイが解いてしまって災厄が始まる...というのがパターンです。大昔にそいつらを封印したのは偉大な力を持つ神、宇宙人、勇士の方々。なぜその場で処分しなかったのでしょう。封印なんて問題を先送りしただけ。

悪魔や怪獣だって封印しているうちに改心して無害な存在になるから?でも映画では悪いヤツは何万年たっても悪いまま。あれっ!この構図は放射性廃棄物と同じかも。そうか偉大な神や宇宙人は、本当は処分したくても出来なかったのかも...

■重厚だった東宝怪獣映画はどこに...

ゴジラもモスラも水爆実験で生まれた怪獣。社会性と娯楽性を両立させていましたが、平成モスラは完全に子供向け。それは別に構いませんが、子供向けとはいえ手を抜かずホンモノを見せて欲しかった。まるで東映不思議コメディシリーズ天下の東宝さんが東映のマネしてどうするの...

主役はインファント島の妖精三姉妹。ザ・ピーナッツが演じた双子の大人の演技とは違い、有言実行三姉妹シュシュトリアンみたいな軽いノリ(youtubeで見て下さい)。ただ羽野晶紀さん演じる長女は、TVアニメ「ヤッターマン」シリーズのドロンジョっぽい。個々はともかく、どこかでみたようなキャラばかり。

Wikipediaを参照すると正月興行で「女児をターゲットにした」とありますので、三姉妹が主役で画面を縦横無尽に駆け回る作品にしたのだと思います。もちろん怪獣映画ですから男児にも逃げられないように少年俳優も登場させています。

その少年俳優の二見一樹君ですが、怪獣退治には全く貢献しませんが熱演でした。この映画の翌年に東映製作の「ビーロボカブタック」で主役に抜擢。モスラでの実績が影響したのかどうかは判りません。

古代遺跡からメダルを発掘する現場監督の父
娘へのプレゼントだ!(息子へは?)
ペンダントをつけた妹は怪力で兄を襲う
(妹に襲われる少年。ちょっとSMチックで...)


小さなモスラ?に乗った妖精姉妹が現れた
(かなりチャチな特撮。CGが無かった時代なのか...)
妖精姉妹と一緒に飛行機で父のいる北海道へ。
(妖精は人形に化けて...)


宇宙怪獣とモスラ(子供)の死闘を見守る兄妹
(モスラの幼虫はあっという間に成長...少し怖い)
宇宙怪獣を封印。モスラの背に乗せて貰った兄妹
(ネバーエンディングストーリーっぽい...)



※後記
本作が96年。97年には「モスラ2 海底の大決戦」、98年には「モスラ3 キングギドラ来襲」と3年連続で製作されました。モスラ2は12歳だった満島ひかりさんが美少女で話題に。モスラ3には地味ながら小6少年が主役の1人。との事でモスラ3を鑑賞したら、またレビューします。





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