U・F・O うしまどの、ふしぎなできごと (2015年)

少年映画評価 7点
作品総合評価 6点
少年の出番 85%(実質主役)
お薦めポイント 瀬戸内の町、牛窓の景色と少年少女
映画情報など 2015年公開。DVD絶版。京都国際映画祭で配信
(写真は大八木凱斗君)


正式タイトルは『U・F・O Ushimado's Fantastic Occurrence うしまどの、ふしぎなできごと』(長い!)
2015年の第7回沖縄国際映画祭で上映。この映画祭は吉本興業が運営しており、以前はなんばグランド花月のグッズ売場でDVDを購入した事もありました。でも本作はDVD化されず残念に思っていました。

ところが京都国際映画祭2020で本作を含む地域発信型映画が配信。念願の一つがかないました。かすてぃらの大八木凱斗君の少年期最後の作品。実質の主演作品なのに大八木凱斗さんの公式ページの経歴にも記載されていないとは...

牛窓神社で手を合わせる少年と少女。
(手の合わせ方、少年の方がどこか可愛い...)
■ストーリー

アオト(大八木凱斗)は岡山県の牛窓で暮す中学生。ある日クラスメートのスズネ(芳根京子)がこんな事を言った。私は星のお姫様。星に戻ることになったの。牛窓で空が一番広く見える場所を教えて。はぁ?なに言うとん? 訳が判らないままアオトはスズネと一緒に牛窓の町を探し歩く。

最後にたどり着いたのが海の見える丘。2人で恋人の鐘を鳴らす。その時、強烈な閃光が。気がつくとスズネは消えていた。翌日もスズネは学校に来ない。スズネどうしたん? 友人や先生に聞くが、誰もスズネなんて生徒は知らないと...20年後。都会に出ていたアオトは父の葬儀のために牛窓へ戻ってきた。

■女子に振りまわされる少年...ワンパターンです。

不思議系なのか、単にワガママなのか、そんな少女がちょっと気の弱い少年を振りまわす。本当によくあるパターン。最近では映画『まく子』とか。少女は積極的。少年は常に受動的。本当にそうなんでしょうか。

その方が脚本的に面白いし、少女がミステリアスで魅力的にみえるのでしょう。でもたまには不思議少年が少女をふりまわすような作品もみたい。いや不思議少年が少年をふりまわすBL的なもの方が...

■大八木凱斗君。心が和む少年俳優...

本作は牛窓の観光PR映画でもあります。でもそんな事はどうでもよくて、とにかく大八木凱斗君の顔をみているだけで、なんとなく暖かい気分になります。少女役の芳根京子さんと一緒に牛窓を巡っていく様子をずっと見ていたい。銀河鉄道の旅みたい...

京都国際映画祭にあたって藤原知之監督のショートメッセージ。牛窓の事、まだ若かった芳根京子さん、吉本興業関係者への謝辞。それだけ?主演の大八木凱斗君の事は一切なし。冷たい監督さんですなぁ...

本作品の後に芳根京子さんはNHK朝ドラのヒロインという大ブレイク。監督としては、俺が彼女を見つけたんだ!とアピールしたい気持ちも判ります。少年俳優は消えゆくのみ...いやいや大八木君は消えてなんかいません。今にもう一皮むけて、この監督を見返してやって下さい。

またやってしまったぁ...寝坊したアオト。
(髪の毛が爆発。今は寝グセ直しなんてしないか)
今日も学校に遅刻。こそっと教室へ...
スズネがそれをバラしてしまった。


アオトの親友。いつも3人一緒だった。
スズネはアオトに気がある!と指摘された...
スズネと牛窓を巡る。一体何を考えているのか...
(スズネ役の芳根さんは少し年上で大人顔)


最後にたどり着いたのは海の見える丘。
スズネに言われて一緒に鐘を鳴らす...
恋人の鐘。思わずスズネを横目で見た...
(大八木君。時おり見せる表情はまだまだ可愛い)


ここがいい。空がよく見えるし。星からのお迎えも。
(芝生が枯れていて、ちょっと寒そう)
夜までいた。その時、閃光が走った!
スズネは消えていた。本当なの?



※後記
映画は大人になったアオトが牛窓に戻ってきて、20年前を回想するという形で始まります。そして最後、消えた少女スズネのネタが明かされます。ネタは書きません。夢がなくなるし...





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