光を追いかけて (2021年)

少年映画評価 B(ちょっと同意出来ない部分も)
作品総合評価
少年の出番 100%(主役)
お薦めポイント ドローンを使った空撮によるUFOの表現
映画情報など 2021年、国内公開。DVD発売中。
写真は中川翼君。


コロナ禍の2021年にひっそり公開。気になっていた作品でしたが、結局映画館には行けませんでした。2022年になって、これまたひっそりとDVD発売。レンタルを扱っている店も少なく、借りるのに苦労しました。でも少年期最後の中川翼君の主演作品が見れて幸せでした。

父親の実家に越して来たアキラ。母は離婚して去った。父に対してわだかまり感が隠せない。
(この目つきがいいんです。ちょっと毒を持ったような...)

15歳のアキラ(中川翼)は両親が離婚。父の実家である秋田へやって来た。しかし転校した中学校は過疎で年度末で廃校。クラスに馴染めないアキラだったが、ちょっと浮いた同級生の田村(下川恭平)と友だちになった。田村と遊んでいる時、上空にUFOを発見、追いかけると田んぼにミステリーサークル。そして1人の少女がいた。

少女は不登校のマキ(長澤樹)。文化祭(閉校祭)の記念作品として絵の得意なアキラがクラス全員の似顔絵を描く事になった。アキラは田村を無視して、マキの家へ行き絵を描く。2人は急速に親密になるが、嫉妬した田村はUFOの秘密をネットにUP。それをアキラの仕業と誤解したマキはアキラの描いた絵を全て破り捨てた...


ドローンがあれば、以前では考えられなかったシーンがいとも簡単に撮影できるのですねぇ。さすがにUFO本体の映像はありませんが、それが却って神秘的な感じになっています。

主役の中川翼君、長澤樹さん、委員長役の中島セナさんは、どことなく宇宙人(グレイ?)を思わせる容貌の子たちなのです。(宇宙人とは「いい意味」ですよ。3人とも神秘的な魅力という意味で)

でも私が一番印象に残ったのは、ごく平凡な男子中学生である田村クン。悪ガキ連中のイジメのターゲットにされているのですが、田村クンは笑って何も無いフリをしています。もうギリギリのところで頑張って耐えているのでしょう。その涙ぐましさが、クラスで浮いていると思われても。

そんな田村クンに転校生でイケメンのアキラが声をかけます。チューインガムを差し出して。2人だけで自転車に乗り、遊びに出かけます。もう田村クンにとっては夢のような出来事。男同士とはいえ初めて出来た親友。幸せな時間だったことでしょう。

それがマキという少女の出現で崩れ去りました。アキラはマキに一目惚れ。マキも転校してきたばかりのアキラが気にいった様子。もう田村クンの出番は終わり。あんたはお呼びでないと言わんばかりの態度になってしまったアキラ。そりゃ田村クンだって仕返ししたくなりますわなぁ...

これで中川翼君のイメージがガタ落ち。あくまで役の上での事なんですが。それは判ってはいるんですが。監督も罪作りなヤツ。ラストくらい、またアキラと田村クンが仲良くしているシーンを入れて欲しかった。

ひとり絵を描くアキラに田村が話しかけてきた。
屋根の上にいた不思議な少女マキを描いていた...
一緒にすごすアキラと田村。秋田名物ババヘラ?
田村クンにとっては初めて出来た親友だった...


アキラに冷たくされて、思わず涙ぐむ田村クン。
(相手の気持ちを思いやる人間にならないと...)
アキラの頭の中は不思議少女マキでいっぱい。
この二人を田村クンはそっと見ていたに違いない。


マキには笑顔をみせるアキラ。
(ちょっとシャイな笑顔が可愛い)
マキの伯父の家で、きりたんぽ鍋をご馳走になるアキラ。
(きりたんぽ。美味そうですね...)


おまけ。田んぼに出来たミステリーサークル。


※後記
マキ役を演じた長澤樹さん。美少女なのですが、光線の関係で眉毛が見えなくなってしまい、眉を剃ったスケバンのような人相の悪い女の子ようで。特に映画チラシの写真。もうちょっと可愛く写してあげればいいのに。なんて思いました。




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