K-20 怪人二十面相・伝 (2008年)

作品総合評価 7点
少年の出番 30%(小林少年と少年探偵団)
寸評 江戸川乱歩原作への叛乱作品
【少年映画でない理由】映画内容、年齢オーバー
映画情報など 2008年公開/DVD発売済
(写真は小林少年役の本郷奏多君)


2008年12月21日、王子シネマ(東京)にて鑑賞。

東京での2日目、本日は「K-20」を観ようと前売券は購入済みです。どこで見ようかと思案の末、今まで行った事のない映画館ということで、王子駅から少し歩いた王子シネマで鑑賞しました。(昨晩泊まったのが赤羽というマイナーな場所でしたが、そこから近いのもあって)映画館のあるビルの3Fへ行くと、レトロな感じで、寂れているのが気に入りました。最前列でもスクリーンは観やすく、これは穴場かもしれません。

全く活躍しない少年探偵団の面々
■ストーリー

時代や場所は不明ですが、戦前の東京のような街が舞台。サーカス芸人の平吉(金城武さん)は超身軽な特技を活かし、名探偵明智小五郎と婚約者の盗撮を依頼される。一方その頃、街ではK20(怪人二十面相)と呼ばれる泥棒が、跋扈し、金持ちから盗みを働いていた。

平吉を軸に、明智小五郎と小林少年(本郷奏多君)、少年探偵団、警察、そしてK20が入り乱れた活劇が始まる。さてK20の正体は。

■エンターテインメントと割り切れば楽しめます
シンスケ役の今井悠貴君
(子役では1番いい役か)

さて映画の方ですが、殆ど予習もしていませんでしたが、タイトルの後「日本テレビ55周年記念なんとか」というバックが現れた時は、またテレビ屋さんの作品か、と眉をひそめました。しかし結論からいえば娯楽作品として十分楽しめました。(こだわるようですが、これはシネマ、キネマではありません。)

既に様々なサイトに感想やレビューがUPされていますが、私の感想もだいたい同じような感じです。江戸川乱歩氏の原作とは異なる作品である事を理解できれば、後はすんなりと娯楽の世界に浸れます。スカッとして気分転換には持ってこいです。(後に余韻とか、人生とは、とかを考える作品ではありませんよ。)

少年探偵団のリーダー小林少年を本郷奏多君が演じており、非常にマッチして好演でした。ただ原作と違い、明智探偵と小林少年は胡散臭い役になっているのが残念です。サーカス団にいる孤児役の今井悠貴君も、十分活躍しており、少年映画としても、観る価値は十分あります。

ただ、監督が女性ということもあるのでしょうか、二十面相、明智探偵よりも、ヒロイン松たかこさんが活躍する脚本になっているような気もします。CGや音楽は「Always三丁目の夕日」のスタッフがそのまま担当されているとの事ですので、文句のつけようがありません。

続編が出来たらまた観にいくかもしれません。メジャー作品の強みでしょうか、A4版とサイズも大きく、ページ数も多い立派なパンフレットが600円と大変お得感がありました。(何せ、パンフレット作成予算もないようなマイナー作品ばかり観ていますので)






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