星の国から孫ふたり (2010年)

作品総合評価 4点
少年の出番 40%(低年齢)
寸評 自閉症の子供をよく演じました。
【少年映画でない理由】少年ではなく幼児
映画情報など 2010年公開/DVDなし


2010年5月30日、第七藝術劇場(大阪)にて鑑賞。前日29日の土曜日は三重県の津市で宿泊し、近鉄特急で大阪へ戻ったそのままの足で、十三にある第七藝術劇場へ行きました。ガラガラを予想していたのに、意外にも混雑しておりました。なにか関係者の方が団体で鑑賞に来ておられたのかもしれません。

■ストーリー

弓子(馬渕晴子さん)の家に、アメリカから娘と孫が帰ってきた。3歳の孫、かおる(小野貴琉君)は自閉症と診断された。、しかし弓子は、ゆっくりと、かおるを子育てをサポートする。やがて6歳になった、かおる(小野駿希君)は、小学校の特別支援学級に入学。そこで、同じ自閉症の女の子と出会い、人の心を思いやれるようになっていく。

■純粋なドラマではなく、説教くさいのですが

自閉症(「オーティズム」と言うそうです)の兄妹と、彼らをとりまく人々の戸惑いをドラマとして映画化したものです。アメリカで実際に自閉症児を育てられた、門野晴子さんの書かれた本が原作となっています。

はっきり言って劇場用の娯楽映画ではありません。学校や職場で教材として上映される人権啓発映画のような感じです。従ってドラマ部分に期待してはいけません。これで感動しようなんて思うのも余計です。

この映画に出てくる自閉症の子供たち。家は裕福。父も母も病気に誠実。(最初、父は仕事人間で逃げ腰でしたが、いつの間にか改心して超優等生)、おばあちゃん(1番頼りになる。こんなおばあちゃんがいれば)、伯父さん、伯父さんの恋人。そりゃこんなに大勢の人が愛情を持って接してくれれば、幸せでしょう。

でも実際はどうなんでしょうか。こんな甘いものではない気がします。両親にとっては修羅場の毎日。それを少しでも解消できるようなソリューションを、この映画は提供してくれているのでしょうか。

さて話題を変えて、自閉症のお兄ちゃん役は、3歳を小野貴琉(たける)君、6歳になった時を、小野駿希(としき)君が演じております。多分2人は兄弟なんだろうと思います。パンフレットには氏名以外に何の情報もありませんので不明ですが。

2人とも自閉症児というよりも、天真爛漫な感じで、そんなに手の焼ける子供に見えませんでした。そういう意味ではリアリティ不足かもしれません。教材映画なんて言いましたけど、決して退屈はしませんので、機会があればご鑑賞下さい。






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