高校生のユウタ(小泉陽一郎さん)は母と二人暮し。ある日、街に住み着いていたホームレスのカバンを出来心で持って帰ってしまう。やはり罪悪感から翌日、カバンを返しにいくと、なんとホームレスは死んでいた。ショックを受けるユウタ。そして決心した。ホームレスの家族を探し出してカバンを返し、謝罪しようと。
作品総合評価 | 8点 |
少年の出番 | 100%(年齢不詳ですが、かなり高齢) |
寸評 | 少年は旅に出て大人になる。 【少年映画でない理由】年齢オーバー |
映画情報など | 2010年公開/DVD未発売 |
2010年11月7日、神戸アートビレッジセンター(神戸)にて鑑賞。
前日に続き、神戸アートビレッジセンターへ。今回は朝11:00からの回でしたが、やはり観客は3割も入っていない感じでした。会場の入口で記念品と、メッセージを記入するメモを渡されましたが、申し訳ありませんが、何も記入できませんでした。
高校生のユウタ(小泉陽一郎さん)は母と二人暮し。ある日、街に住み着いていたホームレスのカバンを出来心で持って帰ってしまう。やはり罪悪感から翌日、カバンを返しにいくと、なんとホームレスは死んでいた。ショックを受けるユウタ。そして決心した。ホームレスの家族を探し出してカバンを返し、謝罪しようと。
さて映画ですが、冒頭は真っ暗なシーン。やがて、チンピラみたいな若者が、夜の街を歩きながらビールを飲み、花火をあげるなど、狼藉の限りをつくします。これフィルム間違っていない?
ようやくシーンが変って高校生が登場。えっ主役の少年はどれだろう?上の写真の中学生と思われる少年は高校生でしたか。しかし上の写真と違って、妙にオッサンじみた顔じゃありませんか(率直に言えば可愛くない)。これは失敗した。少年映画ではなかったと思いました、最初は。
高校生が、謝罪のために関係者を訪ねて旅をする。こう書くと健気に聞こえるかもしませんが、実はかなり屈折した心理が描かれます。これがいい。映画に入り込むにつれ、最初は不○工にすら思えた高校生が、だんだん可愛く見えてくるじゃありませんか。本当に味わいのある少年になっていきました。
最近の(特に東京などの)高校生は世間ずれしているイメージがありますが、彼は純朴さがあります。旅先で見知らぬ男にかまって貰えるのは、そんな雰囲気を持っているからでしょうか。
主役を演じたのは小泉陽一郎さん。PFFの公式パンフレットやサイトを見ても、何のプロフィールもありません。ネットを検索していると、あるブログで「役は16歳の高校生ですが撮影当時19歳」との記述を見ました。(ええっ19歳?)
公式サイトの廣原暁監督「その小さな体と、不安そうな表情で、全てを受け止めてくれた主演の小泉君」というコメントは何?これを読めば小泉君てのは、まだ幼い中学生くらいだと思うじゃありませんか。最近増えてきた童顔青年だったのですね。でも構いません。映画の中の小泉さん、本当に印象に残る少年でした。
第29回バンクーバー国際映画祭で賞を受賞したというニュースを見ましたが、その選評にも「少年の顔が印象に残る」とのコメントがあったとのこと。素晴らしいですね。PFFのような自主映画がもっともっと色んな場所で見れるような環境を作って欲しい。
(おことわり)
主演の小泉陽一郎さんの、撮影当時年齢が19歳かどうかは不明です。あくまで、そう記述したブログがあっただけで、正確なプロフィールが判れば、訂正いたします。