GANTZ (2011年)

作品総合評価 5点
少年の出番 5%(少しだけ)
寸評 エンターテイメントとしては一流
【少年映画でない理由】出番が少ない事
映画情報など 2011年公開。DVD発売中。
(写真は松山ケンイチさんの弟役を演じた千阪健介君)


2011年2月12日、天王寺アポロシネマ8(大阪)にて鑑賞。

最初は全く興味も無かったのですが、色々なレビューを読むうちに、見ておこうと思い直し、金券ショップで前売券を購入。公開期間の終りの方に行こうと思っていたのですが、3連休なのに天候が悪く、行くところもないので鑑賞することに。(大阪でも、オジさん率の高い天王寺なら見やすいかと思いましたが、館内は若い男女ばかりでした。)

人気コミックス原作で日テレが制作となると、映画「20世紀少年」のような感じだろうかと予想していましたが、そんな感じの映画でした。勿論ストーリーは全く違いますが、映画の持つテイストが、同じような雰囲気。言ってみればYV局らしい映画です。(批判ではありません。これはこれで立派なエンターテイメント)

死後、GANTZに召喚された面々
■ストーリー

大学生の玄野(二宮和也さん)と、元同級生の加藤(松山ケンイチさん)は、列車事故に遭遇し死亡した。しかし二人が気がつくと、不思議な球体の中に閉じ込められ、地球に潜伏している宇宙人を抹殺するというミッションを与えられる。ミッションに失敗すると本当の死。ある数のミッションをクリアすると生き返るという。

玄野、加藤、他に高校生(本郷奏多さん)や、中年サラリーマンなどが次々とミッションに挑み、クリアするが、犠牲者も増えていく。

■荒唐無稽ですが、エンタメとしては一流

原作も知りませんので、ストーリーに退屈することなく、かなり楽しめました。ただ主演がジャニーズの二宮さんという事で、出演者の序列が非常にはっきりした映画になっています。それは構いませんけれど、中盤の女子学生(吉高由里子さん)との絡みがとってつけたようで退屈でした。これを省略して、後述する松山ケンイチさんと弟の絡みをもっと見たかったというのが本音です。

元少年俳優の本郷奏多さん、落合扶樹さんも懐かしかったのですが、やはりこの映画の序列では下のランクになっているのでしょう。本郷さんは後編でも活躍するのかもしれませんけれど。

この映画で、少年映画ファンとして1番印象に残ったのが、松山ケンイチさんの弟を演じた千阪健介君です。昨年の映画「さよなら夏休み」の実質主演の少年俳優。昨年より少し長髪なせいか、イケメンになっていますが、声は甲高いボーイソプラノのままでしたので、ちょっとホッとしています。

「にいちゃん」と松山ケンイチさんを呼ぶ声が可愛い。そして驚いたことに、松山ケンイチさんと顔が似ており、本当の兄弟のように思えます。後編でも出番があるのでしょうか。ただエンドクレジットは、かなり上の方だったので、それなりにスタッフの方々に評価されたのなら嬉しい。これを気に、メジャーな少年俳優になれば、なんて期待します。

もう数多くのレビューが公開されていますので、特にコメントすることもないのですが、最後に少しだけ。この映画で戦う宇宙人のこと。子どもが惨殺されたりするのも今一つですけれど、やっぱり気になったのが仏像風の宇宙人。

私は熱心な仏教徒ではありませんが、仏像を見たり、寺院に行くのは大好きです。この映画でぶっ壊された東京国立博物館にも何回も行きました。なので複雑な気分なんです。仏教では仏、法、僧を「三宝」とよんで大切にしているのですが、この映画では、明らかにこれを揶揄しているとしか思えないのです。

不動明王や観音様(に見えるだけ?)を悪者にし、いかにも罰当たりそうな僧侶、彼が唱える「般若心経」をそしり笑うような展開。まあ仕方ないですか。仏教は寛容ですので。もしこれがイスラム教に対して、同じような揶揄をしたなら、これは大変なことになるんでは。日本の神道でも同じ。(日テレですので、神道を揶揄する事はないか)






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