いぬやしき (2018年)

作品総合評価 5点
少年の出番 2%(本物の少年は限りなく0に近い)
寸評 エンタメとしては楽しめます。(主人公の長女だけは×)
【少年映画でない理由】年齢オーバー
映画情報など 2018年製作。DVD/BD発売中
(写真は福崎那由他君)


原作は人気コミックスだそうですが全く知らず。ただ福崎那由他君が出演との事で一応チェックしていましたが、どうせチョイ役だろうと映画館には行かず、レンタルBDで鑑賞しました。

そしたら本当にまあ福崎那由他君...悲しいほどのチョイ役で存在感ゼロ。キャストロールでは結構上の方にあるのにねえ...主役の1人佐藤健さんと同じ事務所なので、お情けで使って貰ったのでしょうか...

その代りといっては何ですが、かつて少年俳優だった本郷奏多さん。いまだに高校生役で登場。佐藤健さんは高校生には見えませんが、本郷さんは高校生に見えるから不思議。そして今回いい役もらっています。

犬屋敷家の食卓。温かみもなんにもない...父は邪魔者扱い
(母親と長女の態度が最悪...福崎君演じる長男も影が薄い)
■ストーリー

しがない初老のサラリーマン犬屋敷(木梨憲武)は会社でも家庭でもゴミ扱い。ある晩、犬を捨てにいった公園で謎の光る物体の墜落に巻き込まれて気絶。翌朝に意識が戻ったが、犬屋敷の身体はサイボーグに置き換っていた。さらに同じ時に高校生の獅子神(佐藤健)も巻き込まれてサイボーグに。(なんとなくウルトラセブンっぽい)

獅子神はサイボーグになった事を喜び、その絶大な力を誇示し始める。まずは親友の安堂(本郷奏多)をイジメた同級生たちを...社会にうごめく悪人たちを...やがて警察に指名手配を受け、それを苦にした母親が自殺。獅子神の心のタガが外れ、ついには無差別殺人へとエスカレートしていく。

一方、ひょんな事から病院で不治の病の少年を治してしまった犬屋敷はこのパワーを人助けに使おうと決意。そこへ安堂が現れ「友人の獅子神が暴走しだした。あなたの力で救って欲しい」と。情けない初老の男と、情け容赦ない若者がサイボーグになって決戦が始まった。

■木梨憲武さんって...こんなに...

主役はとんねるずの木梨憲武さん。私とほぼ同世代。こんなに老けたおじいちゃんだったのかと驚愕。そりゃ私も老けるわなあ...後になって特殊メイクだったと納得。特に顔の皮膚なんてリアルでした。

もちろん木梨さんの役には共感を持って感情移入できましたので、少年俳優が出ていなくても映画を楽しめました。ただ納得できないのは長女の態度。あそこまでバカにされたら「誰のおかげで飯食えてるんだ!出てけ」と張り倒してやりたい。

■本郷奏多さんが可愛く見えてしまう...

少年俳優時代は神木隆之介さんと人気を二分(と勝手に私は思っています)。今や陽の道を突き進む神木さん、陰の道に佇む本郷さんと対照的。とはいえ本郷さんもコンスタントにお仕事があり俳優としては順調。

でも本郷さんの役は邪悪な感じのキャラばかりという印象。ところが本作は引きこもり高校生とはいえ、なかなか健気なキャラ。髪型のせいもあり少年ぽく、いや可愛くさえ思えるほど。(もちろんアップで見ると20歳後半の疲弊した感じや、顔の歪みも目立つんですけれど。)

犬屋敷(木梨)と安堂(本郷)2人だけのシーンが結構あり、これが新鮮でいいのです。2人でいるところを犬屋敷の長女(実は安堂と同級生)に見られ「なんであんなヤツと話してるの」と詰め寄られるシーンが良かった。(もしかしたら長女は嫉妬。父がホモで安堂と付き合っているのかと...)

佐藤健さんに関しては単なるイケメン。もう高校生役はやめて欲しい。J事務所の人でないのが救い。
本作を見るきっかけになった福崎那由他君については何もコメントする事がないのが残念です。本当に。

新しい家にやってきた犬屋敷家の姉と弟
(ダメ親父なのに凄い1戸建。お金ないはずなのに...)
母親の財布からお金を...でも見つかった。
気の弱い長男は中学でカツアゲされていたのだ。


引きこもりの安堂の部屋に獅子神がやってきた
(獅子神は凄いパワーを安堂に見せつける)
獅子神は安堂をイジメた連中に制裁を加えたが...
(次第にエスカレートする獅子神に戸惑う安堂)


犬屋敷はそのパワーで不治の病の少年を治した。
(そんなパワーがあるならコソコソせずに...)
獅子神と同じパワーを持つ犬屋敷の存在を知った安堂
(僕の親友の暴走を止めて下さいと...)


屋敷と安堂は獅子神に対抗するために...
(この木梨さんと本郷さんのペアをもっと見たかった)
テレビやスマホをすぐに切って下さい。
(獅子神は画面を通じて殺人が出来るのだ)
(「リング」シリーズのパクリかも)

※補足
 それにしても今回掲載した画像は、映画「いぬやしき」を検索すれば出てくる画像と全く違いますなあ。
 イケメン佐藤さんや木梨さんのアクションシーンは一切なし。本郷さんばかり。でも少年に見えるから恐ろしい。
 ツッコミどころ満載のストーリーですが、エンタメと割り切ってみれば楽しい作品でした。





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