ルームロンダリング (2017年)

作品総合評価 5点
少年の出番 5%(ほんの僅か)
寸評 怖くないホラーハウスもの
【少年映画でない理由】出番過少
映画情報など 2017年製作。DVD発売中
(写真はチョイ出演の込江大牙君)


事故物件とか特殊清掃とかをテーマにしたB級本や番組が最近増えてきました。人が死んでるのに商魂たくましい...と不快に思いながらも、興味深く見てしまうのは人間の性でしょうか。本作品はそれを逆手にとってコメディにした感じです。

不動産業者は事故物件の場合、告知する義務があるのですが、事故後に1回誰かが居住すると、その後は告知義務は無いとか(本当のところは知りません)。そのため一定期間事故物件に住まわせるバイトがあるとか,ないとか(都市伝説のホルマリン漬け死体洗浄バイトと同じレベルなのかも...)

それはさておき、少年俳優として魅力的だった込江海翔君の弟が出演の事でツタヤでレンタル。あまりにもチョイ役。以前なら無視する作品ですが、邦画ネタがないので...ごく軽めにレビューします。

閉鎖された団地の公園。ここに住み着く幽霊のハグム。右は御子とアヒルの玩具
(このアヒルは幽霊が近づくと光る。保険のCMではありません。)
■ストーリー

御子(池田エライザ)は父を亡くし、母も行方不明。育ててくれた叔母も御子が高校生の時に死亡。その葬式に急に現れた叔父(オダギリジョー)に引き取られた。御子は幽霊が見えるネクラ少女。いかがわしい不動産屋の叔父の指示で次々と事故物件の部屋に住まわされる。

幽霊をみても御子は平気。出会った幽霊をスケッチ帖に描いていく。その中に虐待のため幼くして餓死したハグム(込江大牙)もいる。閉鎖された団地内の公園がハグムの居場所(地縛霊か)。なぜかカニの扮装で現れる。御子は気分が冴えない時はそこへ行ってハグムと話をする。

やがて事故物件の部屋で自殺したパンクロッカー、ストーカーに殺された女性などが御子にからんでくる。さらに隣室の青年が御子に一目惚れ。ドタバタを繰返しながら、最後は2人の幽霊の願いを叶えてあげることに。

■エライザとイライザ

主役は池田エライザさん。エライザと聞いて思い出すのはマイ・フェア・レディでオードリー・ヘップバーン(映画)やジュリー・アンドリュース(舞台)が演じたロンドン下町の花売り娘イライザ。このレコードが好きでサントラ盤もブロードウェイ盤も入手し、どの歌も英語で覚えました。おかげで英語の成績はアップ。

すみません本作とは何の関係もない話で。池田さんは依來沙と本名なのですね。日本人離れした美人と思ったらやはり母は外国人との事。相手役のオダギリジョーさんもエキゾチックなので、違和感のないキャストだったと思います。

さて込江大牙君。まだ乳歯の抜けた幼児で少年俳優と呼ぶのはこれから。団地の公園で出てくるマセガキ。コメントのしようがありませんが、最後に少しうるっとしたセリフ。僕の外見は7歳だけど実際は御子と同じ20歳なんだぜ。ずっとそこに縛られる地縛霊の哀しさが...

映画の続編をTVで放送されたそうですが、DVDになるようでしたら鑑賞してみます。ハグム君とのエピソードも作って欲しい。ハグムがなぜか高校生になり、お兄さんの込江海翔君が演じてくれたら。
素敵じゃない...Wouldn't It Be Loverly?

御子は出会った幽霊をスケッチしている
これはハグム。7歳で餓死。(ちょっと美化しすぎ...)
実際のハグムは朗らかなクソガキ!
(お兄さんの面影ないなあ...)


ハグムは御子に文句を言う。僕に頼りすぎ!
何よガキのくせに。御子は反論する
また引っ越していく御子にハグムがエールを送る
(青いトラックに荷物を載せて次はどんな幽霊と...)


ハグムがみせる寂しげな表情。7歳で死んで、もう13年もこのカッコ
(ちょっと憂いのある顔は、お兄さんの面影も)




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