ノロイ(2005年)

作品総合評価 3点
少年の出番 5%(最後の5分間のどんでん返し)
寸評 擬似ドキュメンタリーホラー。意外に面白い
【少年映画でない理由】出番過少。
映画情報など 2005年製作。DVD発売中。
写真は名も無い少年役の神林秀太君。


実は2005年の公開時に映画館で鑑賞しました。当時は酷評だらけ。私も映画館の最前列の席で見たために、手持ちで揺れまくる画面に酔ってしまい、半日くらい頭痛が残りました。

そんな訳で最後なんかよく覚えていません(もう吐きそう。早く終わってとひたすら思って...)。最近になってレンタルショップの古いホラーの棚にあるのを見つけ、何気なくレンタル。今みると意外に面白いのです。

最近はスカパーのエンタメ〜テレでチープなホラー作品をよくみていますが、粗製濫造されているそれら作品とはレベルが違います。そして意外にもラスボスは男の子だったのですね。

主人公がインタビューに訪れた家。凄いオバサンに追い返された。窓から少年がひっそりと。
(この後、少年が登場するのはラスト数分。存在感の薄い少年だと思ったのですが...)
■ストーリー

ホラー作家の小林が「ノロイ」というビデオ作品を完成。その直後に小林家は火事で全焼。妻は焼死。小林は行方不明。そんなナレーションで始まり「ノロイ」が上映される。

ホラー番組撮影中に女性タレントが霊に憑依された。小林はその霊を調べ出す。一方「超能力キッズを探す」という番組である美少女が驚くべき能力を発揮。小林はその美少女にもコンタクト。しかし美少女は突然行方不明に。小林が調査するうちに、あるダムで沈んだ村で行われてきた霊的祭祀に行き当たった。

かぐたばという悪霊を封じる祭り。かぐたば役を演じた女性が美少女を誘拐した事をつきとめる。小林は霊能者の男とその家に乗り込むが女性は自殺。誘拐された美少女も死んでいた。そして幼い少年が1人残っていた。小林は少年を自宅に引き取る。しかし霊能者が小林の家にやってきて少年に襲いかかった...

■複雑な話だが、テンポよく進んでいく

ストーリーを全部書くのは大変。上記はかなりいい加減です(すみません)。興味を持たれた方は是非レンタルしてみて下さい。話は終始小林雅文という作家の目線で進みますので明快。チープな作品のように意味もなく美女アシスタントが出てくる事もありません。

小林雅文。最初は実在の作家かと思っていました。役者さんだったのですね。イケメンではない小太りの中年男(すみません)なのでリアルの方かと。でもおかげでオジサンの私は容易に感情移入できました。

本作品の最大の欠点は霊能者の男。電波系?というのでしょうか宇宙ミミズがどうのこうのと騒ぎまくる。この人物がいるシーンが特に画面の揺れがひどく、吐きそうなほどに酔ってしまいました。もう少し別のキャラクターにすれば、これほどの酷評はなかったのではと思います。

■少年映画とは180度違う作品と思っていましたけれど。

主役の小林がコンタクトするのは、霊感の強い女性タレント。透視や念力などの超能力美少女。元かぐたば役だったという強烈なオバさん。このオバさんの迫力は凄かった。そして電波系超能力男。少年なんて影も形もなし。いや後でみると影はあったのですけれど。

かぐたばオバサンの家にひっそりといた少年。オバサンが自殺した後の警察の調べでオバサンには子供はいない。少年の身元は全く不明。そして少年は何も話をしない。小林は不憫に思って養子として引き取る。しかし実はこの少年こそがかぐたば。超能力男はそれを知って襲いかかるが、逆に少年に...

出番は最後5分程ですが、こんなに重要な役だったとは。DVDで見て初めて認識。映画館では何を見ていたのでしょうね。

元「かぐたば」役だったオバサンの家に踏み込むと...
オバサンは首吊り自殺。暗がりには放心状態の少年。
少年の傍らには行方不明の超能力美少女。
必死で少女を介抱するが、既に冷たくなっていた。


少年を引き取った。オムライスを無心で食べる。
(こんなに簡単に養子に出来るのでしょうか)
少年は終始無表情。泣きも笑いもしない。
長い間監禁されてきたトラウマだろうか...


霊能者の男が精神病院を脱走して闖入してきた!
訳が判らない事を叫びながら少年を石で殴りつける。
血まみれでも無表情。右後ろに亡霊も出現。
(この後「かぐたば」に変身しますが、グロいので省略)


※後記
映画館の大スクリーンほどではありませんが、DVDでも酔いますので、鑑賞の際はご注意を。数m離れてTVで見る事をお勧めします。パソコン画面を至近距離で見るといけません。





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