ワイルドツアー (2018年)

作品総合評価 5点
少年の出番 90%(やや年長ですけれど)
寸評 山口の風景が新鮮。平凡だけど不思議な魅力。
【少年映画でない理由】(見た目の)年齢オーバー。
映画情報など 2018年製作。DVD等発売なし。
写真は中学生シュン役の安光隆太郎君


日本映画専門chで鑑賞。ワールドツアーかと思ったらワイルドツアー(どっちでもいいか..)。1回目見た時は何の感想も無し。録画を消去する前にもう1度再生していたら、不思議な魅力があって...

土手に座ってお握りを食べる。気持ち良さそうですねぇ。
(ワークショップに参加した別の男子中学生2人組。左奥から仲のよいパートナーがやってくる)
■ストーリー

山口情報芸術センターで中高生向けのワークショップを開催。課題は「山口にある植物を採集し、同時に周囲をiphoneで撮影してくる事」センターでは採集した植物のDNA解析を行い、山口の環境を調べるのが目的。

参加したのは中学男子4人、高校女子4人。映画は中3のシュン(安光隆太郎)とタケ(栗林大輔)の2人にフォーカスされていく。進行役(ファシリテーター)の女子大生に恋心を持ち始めた2人。お互いにライバル意識を出してラブレターを出したりするが、女子大生は海外留学に。中学生2人の初恋はあえなく挫折。

■完全に騙されていました...

何の予備知識もなく見た1回目。実在する山口情報芸術センターの企画なので実話のドキュメンタリーだとばかり。後半になるにつれて2人の中3男子が主役のように...ちょっと変だとは思っていました。最後のクレジットで演じた俳優の氏名が。ええっこれは全部お芝居だったのか。

確かにシュン役の安光隆太郎君なんかは眼光鋭いイケメン。中3には見えないかな。そもそもワークショップに興味があるような少年には見えません。だいたいこういうプログラムは女子ばかりな気がします。

出番は少ないのですが、もう2人の中学生男子。この2人はいつも一緒で仲が良いのです。一緒にお握りを食べたり。まるでさくらしめじの2人のような感じ。まだ色気づいていないところが微笑ましい。もうちょっと出番が欲しかった。

三宅唱監督は北海道の不遇な作家・佐藤泰志原作の映画「きみの鳥はうたえる」で一躍有名になられました。本作のような実験的要素の強い作品にも精力的に取り組まれているようです。とにかく山口の不思議な観光気分にも浸れます。

左からタケ、シュン、指導役の女子大生うめさん
(植物の観察中なのに2人は上の空...)
シュンの頭の中はうめさんの事ばかり...
右はガラスに反射したうめさん(亡霊ではありません)


もう1組の中学生たち。中2くらいでしょうか。
(植物採集中は安全のためゴーグル着用)
いつも2人仲良く一緒(これも演出ですか?)
(伊藤己織君、高椋優気君。誰がどっちかは不明)


枯れた木の実?を採集した。
(その様子をiphoneで撮影中)
雪が降った海岸。何か珍しいものは無いかと...
(ここは立入禁止区域。いけませんねぇ...)



※後記
山口は一度だけ旅行しました。観光地ではなく山口市。「汚れっちまった悲しみに..」夭折の天才詩人、中原中也さんを偲んだのですが、記念館には行けず。穏やかで落ち着いた地方都市。もう一度旅行してみようかな。





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