それ〜それがやって来たら・・・ (2018年)

作品総合評価 3点
少年の出番 60%(準主役とは言えます)
寸評 S・キング原作映画のパクリ。牧純矢君は見る価値あり。
【少年映画でない理由】前半は少年映画。後半は大失速
映画情報など 2018年公開。DVD発売中。
写真は牧純矢君。


タイトルでお判りのように、2017年の米映画『IT イット"それ"が見えたら終わり』をパクった作品です。パロディでもなくパクったとしか言いようがありません。でもそのおかげで邦画ホラーには珍しく少年俳優の出番が多いのです。特に牧純矢君をこれだけ長時間見れるとは...内容はともかく貴重な作品です。

実は、映画『最初の晩餐』で初めて牧純矢君を知りました。それで他の作品も見たいと思っていたら本作品にたどり着いた訳です。TVドラマはあまり見ないので活躍している事を知りませんでした。

キャンプ場にやってきた少年ヒビキ。しかしちっとも楽しめない。

ヒビキ(牧純矢)たち6人の小学生が、絢香(平松可奈子)ら女性2人に引率されてキャンプにやってきた。しかしヒビキはそんな気分になれない。イジメが原因で友人が自殺。その父親から「お前ら殺してやる」と言われていたのだ。イジメ首謀者のナオキ(加藤直輝)とユウタ(金丸竜也)もキャンプに参加していた。

ユウタが行方不明。倒れていたミサキという少女を保護。全員でユウタを捜索。そこへピエロの格好をした男が現れて少年少女を次々と殺害。残ったのはヒビキと絢香。絢香と少女ミサキの関係が暴露され、ピエロ男がまた襲ってきた。ヒビキは殺された。綾香は助かったが自殺未遂で入院。しかしピエロ男はやってきた。

■世界観もストーリーも不明

父から暴力を受けていた少女ミサキ。それを見捨てた親友の綾香。その因果でピエロは綾香を惨殺。友人を自殺に追いやったヒビキたち3人。彼らもまたピエロが惨殺。しかし待って下さい。キャンプに参加していた他の少年1人、少女2人は全く関係ないのにメッタ切りにされて...

いしだ壱成さん演じるピエロ男。本家ではペニーワイズ。S・キング原作の世界観のようなものが感じらましたが、本作は全く行き当たりばったり感しかありません。ストーリーも中途半端。もちろん本作にそんな事を望む方が間違っているのでしょう。

■少年たちの世界...にはならなかった

故・大林監督『ハウス』のようにホラー映画でキャーキャーと惨殺されるのは女の子が定番。本作では少年4人が登場。ヒビキ(主人公)、ナオキ(ちょい悪イケメン)、ユウト(スネ夫)、ミノル(気のいいふとっちょ)と、それぞれキャラクターも揃っているのです。いい少年映画になるお膳立ては揃っているのです。なのに...

やっぱり元アイドルグループの平松可奈子さんを立てるしかないのでしょう。また終盤は幽霊少女ミサキに全部持って行かれました。それでも、それでも牧純矢君が可愛かった。少年らしい声も。最後に死ななければ良かったのに。

みんなと離れて、一人ぽつんと小屋の中に。(定番の体育座り。衣装がいま一つですけど)
友人が飛び降り自殺。左からヒビキ、ナオキ、ユウタ
(ヒビキは止めようとしたのだが...)


まず最初に殺されたのはユウタ。
トイレに入れず、外へ出て行方不明に。
ナオキは開き直り。奴が来たらナイフで反撃すると...
(イケメンですけど小学生には見えません)


ユウタの生首をみつけたヒビキ...
幽霊少女ミサキは薄笑いを浮かべていた...
不気味なピエロ男をみてしまった。
(牧純矢君は本当に美少年ですなぁ...)



※後記
本作のオープニングを見ていると、製作 張江肇、鈴木ワタルの名前が。ホラー好きの皆様にはすぐお判りいただけた事と思う。「ほんとにあった!呪いのビデオ」シリーズのスタッフで作っているのですね。これが判れば、大きな期待をせず気楽にみるだけの作品と納得できます。





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