フィンガー5の大冒険 (1974年)

作品総合評価 2点
少年の出番 100%
寸評 アイドル映画とはこんなもの。
【少年映画でない理由】映画以前の問題。
映画情報など ’74東映まんがまつりの1作。DVD発売中。
写真は玉元晃君。


どの町の繁華街にも○○東映という映画館があった時代。夏休みや冬休みになると「東映まんがまつり」が封切り。人気アニメや特撮を5,6編まとめて上映。私も地区の子供会でお菓子を貰って見に行った記憶があります。’74年夏のまんがまつりで初めてアイドル映画も加わりました。

それが本作。はっきり言って映画と呼べる代物ではありません。今で言うMVをもっとベタベタにした感じ。それでもいいじゃありませんか。フィンガー5のヒット曲全てが聴けますし。東映まんがまつりの復刻DVDが発売されていますので、昭和の雰囲気に浸りたい方は是非...

バスケットボールの試合でスーパープレイをする晃。
(花の精が力をくれたのか、空中歩行が出来たりして...)

フィンガー5の四男のと長女の妙子が1本の白い花を見つけた。そっと口付けして去ると、花の精である少女(ジニー・シレス)が現れた。2人は不良ガキ5人兄弟に絡まれ、フィンガー5とガキ5人兄弟でバスケットボールの試合をする事になった。

試合当日。不良5人兄弟は卑劣な手段で点数を重ねる。しかし花の精がフィンガー5にパワーを授けて大逆転。試合でヘトヘトになった両メンバーは仲直り。そしてなぜか一緒にアメフトのチームを作る事に。♪恋のアメリカンフットボールが流れて終わり。

■今の価値観で当時を考えないこと。

ストーリーはあってないようなもの。これでいいじゃないですか。♪恋のダイヤル6700、♪個人授業、♪学園天国、♪恋のアメリカンフットボール、彼らのヒット曲が全部聴けますし。1曲だけ♪バラの少女という曲は私も知りませんでした。しっとりしたいい曲です。

晃と妹に絡んできたのは、コントのような5人兄弟(女の子も1人)。同じ5人兄弟でフィンガー5と比べられて肩身狭い思いをしてたんだと難くせ。まあ判らないではないですけどね。バスケットボールのチーム名は全ガキ連。当時の世相が垣間見えて面白いところ。

リードボーカルの晃君の声はやっぱり凄い。ボーイソプラノというようなお上品なモノでなく、パワフルで強く鋭い声。やはりアメリカのロックを意識したのでしょうか。でも身体は華奢で妹の妙子の方が体格は上。あの細い身体のどこからこんな声が出たのでしょうか。

当然ながら声変りの懸念はあったのでしょう。その時は妹の妙子がリードボーカルになる計画だったのでしょうか。でも晃の声質は女性といえども難しい。ある週刊誌によれば変声を遅らせるために女性ホルモン投与の話もあったとか...

妙子と晃は不思議な白い花を見つけた。
(白い花の精は西洋人の美少女。)
変な5人兄弟に因縁をつけられた2人。
(メガネのせいなのか目玉が怖い...)


コンサートの練習をする晃。これは本物。
(メガネ無い方が圧倒的に美少年です。)
バスケットボールの試合。最初は劣勢。
(相手も年の差がある5人兄弟。左は末っ子か...)


映画と関係なくコンサート風景が挿入。
(晃の声は本当に凄い。メガネは邪魔...)
映画のラスト。花の精の美少女は消えた...
(晃君。もっと本格的に映画出演してもよかったのでは)



※後記
フィンガー5のヒット曲は多くの方がカバー。恋のダイヤル6700はDream5のCD+DVDを購入。高野洸君がリードボーカルだったらなぁ。そして学園天国は近藤利樹君のウクレレとハイトーンボイスが圧巻でした。まさかあの声が...これがボーイソプラノの儚さ。





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