連弾 (2001年)

作品総合評価 B-
少年の出番 70%(出番は主役級)
寸評 美少女で才能ある姉に比べ、パッとしない弟は...
【少年映画でない理由】あくまで男女の物語。
映画情報など 2001年、公開。DVD発売中。
写真は蓑輪裕太君。


俳優の竹中直人監督作品。竹中さんの芸風と同じで、どこかシニカルでナンセンスな笑いが盛り込まれた作品。美人女優の天海祐希さんと娘役の美少女がピアノの連弾をする、そんなイメージでした。今回WOWOWで初めて鑑賞しましたが、弟役の少年が意外にも出番が多いのに驚きました。

破局を迎えつつある家族。後方は美形の女性軍。前方は個性派?の男性軍

父(竹中直人)は親の遺産があるので外で働かず主夫。母(天海祐希)は一流企業の課長。しかし母の浮気が発覚、二人は離婚へ。子供である姉弟は父の家に残る事に。姉(冨貴塚桂香)は美少女でピアノの才能があり、母と2人で連弾演奏の発表会に向けての練習に余念がない。弟のトオル(蓑輪裕太)は父親似で才能もなくパッとしない。

姉はピアノ教室のイケメン教師に憧れを抱き、父の事は無視。トオルは母の浮気がどうしても許せず、ダメ父に同情。色々な思いが渦巻く中で姉と母の演奏会が始まった。会場を抜け出したトオルに父が話しかけた...


天海祐希さん演じる母は大手企業の課長。かなりのやり手です。竹中直人さん演じるダメ男とどうして結婚する事になったのか、その馴れ初めなどが描かれていればもっと共感できたかもしれません。働かなくても、車の免許がなくても、生きていける親の遺産。それだけが強みだったのでしょうか。

姉は美少女。ピアノに打ち込んで家庭内の事には無関心(装っているだけかも)。イケメン教師に片想いはありますが、映画は彼女の内面にあまり踏み込んでいきません。少女俳優ファンの方からすれば物足りないのではと思います。

一方で何の芸もない弟トオルに、本作品は結構寄り添っていきます。竹中監督の子ども時代、あるいは分身のような位置付けかもしれません。そのためわざと美少年俳優をキャスティングせず、個性的で印象に残る蓑輪裕太君を使ったのではと思っています。

映画全体は淡々と進み、大きなヤマ場もオチもありません。離婚した家族はどうなったのか。特に弟のトオルがどんな風に成長していくのか、続きを見たい気がします。


弟のトオル。両親の喧嘩をそっと見る。
優秀だけど不倫の母ちゃん、情けない父ちゃん
父に連れられて遊園地に行ったトオルと姉。
どうしても楽しめない...


発表会。母と姉のピアノ連弾がもうすぐ始まる。
トオルは何を思ったか会場を抜け出した。
父に連れられて会場に戻った。でも見れない...
父がトオルを抱いてくれた。この先どうなるのか...


(番外)姉のピアノ教室に通うクソガキ。
顔は可愛いがピアノ才能ゼロ。プライドは人一倍...
(番外)発表会。♪子犬のワルツを弾くはずだったが、
緊張で全く弾けず。大恥かきやがった...ザマミロ






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