仮面ライダー スーパー1(劇場版) (1981年)

作品総合評価 C
少年の出番 15%
寸評 オーソドックスな昭和仮面ライダーの世界
【少年映画でない理由】出番過少。
映画情報など 1981年、公開。本作を収録したDVD、BD発売中。
写真は杉本浩一君。


2021年は仮面ライダー放送開始50周年。前回は2011年の『レッツゴー仮面ライダー』を紹介しましたが、昭和の仮面ライダーの劇場版(映画版)はないかと探していて本作を見つけました。

仮面ライダーの劇場版は「東映まんがまつり」の中で上映されるため、どれも20数分と時間的制約があり、どうしても内容が浅くなります。そんな中で本作は45分と長めで、しっかり作られています。

マタギの村から脱出した少年少女たち。
(左はシンタ。赤い帽子はレギュラーのリョウ。左端は仮面ライダーの沖一也)

あるマタギの村が悪の組織ドグマに襲われ、村伝来の秘密兵器「火の車」を奪われた。村は全滅したがシンタ(杉本浩一)たち5人の少年少女は脱出。この情報を聞いた仮面ライダー沖一也(高杉俊价)が村に向かうが、火の車の攻撃に手が出ない。その頃、沖一也と親しい少年リョウ(早川勝也)は東京にやってきたシンタと友だちになった。

シンタたち5人は火の車を止めるを持っており、それを知ったドグマの攻撃をかわして村へ戻り、火の車を止めた。その機会を逃さず仮面ライダースーパー1は、過去の仮面ライダー8人の力を借りて総攻撃。ドグマの野望を殲滅した。5人の少年少女は、沖一也の少林拳の師匠である玄海老師の寺へ引き取られた。


シンタとリョウ
(悪ガキからリョウを守る)

仮面ライダースーパー1の沖一也は赤心少林拳という拳法の使い手。普段はバイクショップに世話になっており、その女性店員の弟リョウは沖一也を兄のように慕っている。しかし沖一也が仮面ライダーである事は知らない。以上が大まかな設定です。これを知らないと映画だけではよく判りません。

マタギの村に伝来するのは、中国3000年の昔に作られた火の車。そんな遺物に戦闘能力があるかって? 野暮な事を訊いてはいけません。CS放送のヒストリーchの人気番組「古代の宇宙人」によれば、地球の文明は全て宇宙人が作ったもの。なので古代兵器は超ハイテク兵器なのです。

過去の8人の仮面ライダーが登場しますが、これは「東映まんがまつり」のお約束。歌舞伎の顔見世興行のようなもの。「あっ1号ライダーだ!懐かしい」などと...1981年の時点で既に過去のライダーが8人もいたのですね。今は総勢何人になるのでしょうか。

少年俳優について。TV版レギュラーのリョウは顔見せ程度。シンタ役の杉本浩一君は「それいけ!レッドビッキーズ」の3悪ガキの1人。同じ3悪ガキのリーダー役の子も出演。もう一人、驚いたのが織田真早彦君。「男あばれはっちゃく」の克彦ぼっちゃんではないですか。はっちゃくシリーズで最もイケメンとの評判もあるのに、本作ではほんのチョイ役。もったいない。


マタギの村が悪の組織ドグマに襲われた。
シンタは脱出するよう命じられた。
ある決意を持って村を脱出するシンタ。
(レッドビッキーズ当時はこんなイケメンだったかなぁ)


東京へ避難したシンタはリョウと友だちになった。
そこへ上級生3人が因縁をつけてきた!
因縁をつけた上級生はなんと織田真早彦君。
(「男あばれはっちゃく」と掛け持ちしてたのか)


マタギの少年少女たちが集結した。
(左から2人目もレッドビッキーズで悪ガキ役)
少年少女たちにドグマの手下が遅いかかる!
マタギの少女は吹き矢の名人。忍者の村なかのかも


マタギの村へ戻る少年少女たちとリョウ。「火の車」を止める石を持って。
(もう寒い季節だと思うのですが、リョウだけはトレードマークの赤いキャップと半ズボン)


※後記
スーパー1を演じた高杉俊价さん。正義感の塊りみたいな好青年でした。本レビューを書くにあたり、今はどうされているのかとネットで検索しましたらゴシップ記事。これ以上の詮索は中止。またご年齢が高いのにも驚きました。好青年、沖一也のままで記憶に残しておきます。





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