ボーイズ・ボーイズ ケニーと仲間たち (1977年)

製作年・国 1977・アメリカ
少年映画評価
お薦めポイント 1970年代のアメリカ少年たち。清々しい。
映画情報など 1978年 国内公開。BD/DV発売中。
写真はケニー役のドン・マッキャン君


1970年代のアメリカ文化といえば、西海岸を中心に伝統にとらわれない自由で明るいイメージ。その反面、だらっとした服装が当たり前になり、少年たちの服装も変わっていきます。

本作も主役少年がスケートボードに乗るカットがDVD表紙などに使われていますが、中身は意外にも折り目正しく清潔な少年たち。変にひねたところもなく、安心してみれる作品です。

公開当初はお蔵入りの危機もあったそうですが、それを救ったのが日本の配給会社。最初に日本でヒットしたとの事です。そのせいでしょうか。最近になってブルーレイも発売。1980年当時の日本語吹替音声も収録。私もそれを購入。懐かしく鑑賞できました。

スケボーで走るダグとケニー。スケボーファッションといえばダボダボパンツですが...
この2人はパンタロン。うーん時代ですなあ...

米国のどこにでもあるような町で暮す12歳の少年ケニー(ドン・マッキャン)。親友のダグ(マイケル・ボールドウィン)とはいつも一緒。頼りになるヤツだ。近所のシャーマン(ジェフ・ロス)は年下のウザいガキ。ケニーとダグに嫌がられてもしつこくまつわり付いてくる。

ケニーの頭の中にあるのは3つ。@ハロウィンでの悪戯。A美少女マーシー。B凶暴な悪ガキのジョニー。ハロウィンの準備は万端。勇気を出してマーシーとも仲良くなった。でもジョニーが難敵だ。毎日金を脅し取られたり殴られたり。腕力では到底かなわない。

ハロウィン本番。どさくに紛れてジョニーの尻に空気銃を打ち込んだ。次の日。怒り狂ったジョニーがケニーに迫ってきた。一計を案じたケニーたち。ジョニーは補導されていった。

 親友ダグ。こんな友人をもっと大切に...

少年の日常を点描したもので大きなストーリーがある訳ではありません。とにかくケニー役のドン・マッキャンが美少年。性格も12歳らしくて可愛いもの。美少女のマーシーになかなかアタック出来ない。でも勇気を出して告白。マーシーも好きといってくれた。天にも昇る気分とはこの事に違いありません。

悪ガキのジョニー。どうやら何回も悪事で落第(米国は小学校でも落第あり)していて年齢も体格もずっと上。本気で殴られたら死んでしまいそう。ドラえもんのジャイアンのような簡単な相手ではありません。

一方で相思相愛と思っていたマーシーは八方美人。他の子と手をつないでいるのを見て落ち込むケニー。そんなケニーにいつでも寄り添ってくれるのが親友のダグ。スケボーは天才だし、ダグの父親がまたユーモア満載の面白いおじさん。

でも映画の中のケニーは親友ダグへの思いがそんなに伝わってきません。こんな友人はいないよ。マーシーも大事だけれど、一生の友人はもっと大切にしなきゃ... (思い出すのは♪ビリーブの歌詞。たとえば君が傷ついてクジけそうになった時は、必ず僕がソバにいて支えてあげるよその肩を...

坂道をカートで下る。ブレーキが効かず悲惨な...
(これは少年の定番。はっちゃく第1回の冒頭シーンも同じ)
悪ガキのジョニーに脅される。金を出しな。
(ジョニーの腕は大人。毛深いし...)


ダグとケニーは親友だった。
ダグはスケボーの天才。頼りになる少年。
ダグの父に手錠をかけられたケニー。
ユーモアたっぷりのダグの父。面白いおじさん...


ケニーの関心は美少女マーシー。
こっちを見てくれただけで思わず笑顔に...
勇気を出して告白。やったあ!
(美少女と美少年。絵になります)


ハロウィンの下調べ。やっかいな家だ。
逃げ出して一息つくダグとケニー。
ハロウィン当日。変な家に入ったが...
お化け屋敷が作られていた
(これが次作「ファンタズム」につながっていくのかも)



※後記
本作のドン・コスカレリ監督は本作品で稼いだお金で、あのカルト名作「ファンタズム」を制作。多くのキャストやスタッフがそのまま続投。ただ監督が主役に選んだのはケニー役のドン・マッキャン君ではなく、友人ダグ役のマイケル・ボールドウィン君。確かにカルトっぽいお顔です。その後はカルト映画1本やり。本作のような少年映画も作って欲しい...




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