For A Lost Soldier (1992年)

製作年・国 1992年・オランダ
原題:Voor een verloren soldaat
少年映画評価 B+
お薦めポイント 少年は連合軍兵士に憧れて、超えてはならない一線を
映画情報など 1992年製作 国内未公開
写真は主役のジェローンを演じたMaarten Smit君.


coming of age movieというカテゴリーの映画があります。少年(少女も)が思春期に色々な経験をして大人になっていく物語。本作品もその1つ。国内未公開でビデオやDVDも発売されていません。

海外のcoming of age movieファンには有名な作品で、youtube等を探せば簡単に見れるようです。例によって本サイト客員のノースエンド先生から英語字幕入りの映像を見せて頂きました。英語字幕は高校生でも十分判る内容。ただ連合軍兵士など英語の会話部分は字幕がなく、ヒアリング苦手な私には辛い。

ナチスからオランダを解放した連合軍兵士は民衆からモテモテ。地元の若い女性と兵士の間に性的な関係ができるのはどの国も同じ。しかし兵士と地元の少年の間にそんな関係なんてあるのでしょうか。

1944年。アムステルダムから地方へ疎開するトラックの中で不安な表情を浮かべるジェローン

米国で有名なバレエ振付師となったジェローンが1944年の少年時代を回想する。12歳のジェローン(Maarten Smit)は食料事情の悪化したアムステルダムから、ある地方の村の家庭へ預けられた。集団疎開のようなもの。里親は女の子を希望していたが、ジェローンを暖かく迎えてくれた。

一緒に疎開して別の家に預けられた少年と友人になり、海に墜落した米軍飛行機を探検したり。里親の暮しに慣れて1年が経った頃、戦争が終わった。ドイツ軍が去り、村には連合軍としてカナダ軍兵士が進駐してきた。兵士たちはドイツ軍が占領していた建物を宿舎に。村民をあげての歓迎が始まった。

ダンスパーティの夜、一人の兵士ウォルトがジェローンに近寄ってきた。兵士という存在に憧れていたジェローンは喜ぶ。やがてジープに乗せて貰ったり、宿舎に遊びに行ったり。他の兵士は女性を連れ込んでいるが、ウォルトはジェローンとベッドの中で...やがて進駐期間が終り、ウォルトはジェローンに何も言わず去っていった。

 兵士は遊び気分だったのか...

まあ〜なんていうか...進駐軍兵士と地元の少年が愛人関係になるなんて。現実離れした話ですなあ。しかもどちらかと言えば少年の方が積極的。国土を占領された国の非力な少年と、それを解放してくれたカッコいい兵士。その憧れる気持ちを兵士がもて遊んだのでしょうか。

多分そんな事ではなく、兵士ウォルト自身が少年好きだったのだと思います。ウォルトはジェローンに何も言わずに村を去ります。実は前日の夜、ウォルトはジェローンを家まで送って「明日でお別れ」と告げようとしたのですが、里親の父親が玄関で待っていたのです。

この里親の父親はジェローンの行為を薄々知っていたようです。敬虔なキリスト教徒である父親はウォルトにこれまでの御礼を述べ、同時に神の道を外さないようにとお祈りも。ウォルトはその意を汲んで何も言わずに去っていきました。

ジェローンはいつかはウォルトに会いたいとアメリカに渡ります。バレエの有名な振付師になり、もうウォルトの事も忘れていた頃、1枚の写真が手渡されます。その場面で映画は終り。全体的にチープな内容の作品ですが、日本でメディア化される事は絶対にないと思うと寂しくなります。

名札を下げたジェローン。迎えに来た里親と
(女の子を希望したはずだ。「赤毛のアン」と逆...)
ホームシックになったジェローン。
(里親の父はそっと励ます。いい人ばかり...)

戦争が終わった。連合軍が進駐してきた。
(ウォルトは少年に目をつけた)
ダンスが終わって誰もいない会場で。
(ウォルトは少年とダンス。まるで女性とするように...)

ついに少年はウォルトとベッドに...
(直接的は描写はありません。念のため...)
少年はウォルトの写真をこっそりシャツのポケットに
(翌日,シャツを洗濯されて大惨事?写真は紙屑に...)

里親の父。最初は女の子がいいと言っていたくせに...
ジェローンとの別れは辛い(英語字幕は簡単でしょう?)
里親の一家と記念写真。女の子も可愛い。
(写真を撮ったのは兵士のウォルト。そのまま去った..)
(数十年後。アメリカでジェローンに届けられた...)





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