ぼくは怖くない (2003年)

製作年・国 2003年・イタリア
少年映画評価
お薦めポイント 天使のような少年と衝撃のラスト
映画情報など DVD発売中
写真は主役のジュゼッペ・クリスティアーノ君


麦畑の中。ミケーレとフィリッポ。
(すみません。中央の縦筋はDVDジャケットの折れ目です。)

1970年後半の南イタリア。一面の麦畑が美しく広がる小さな貧しい村。その豊かな自然に囲まれて過ごす10歳のミケーレ少年(ジュゼッペ・クリスティアーノ)が主人公。ある日、ミケーレは麦畑の中の空家を探検していて、板で塞がれた穴を見つける。何だろうと思って蓋を取ったところ、その穴の底に鎖につながれた少年がいたのだ!

その少年はフィリッポ(マッティーア・ディ・ピエッロ)と言い、どうやらお金持ちの息子で、誘拐されて閉じ込められているらしい。ここからミケーレとフィリッポの奇妙な交流が始った。最初は腰が引けていたミケーレだが、天使のように純真なフィリッポと交流するうちに、彼を助け出すことに決めたのだ。

しかし、ここで事態が急変する。ミケーレの家に見知らぬ男達がやってきた。男達と両親の会話を盗み聞きして仰天する。フィリッポを誘拐して身代金を要求していた犯人グループにミケーレの両親も関わっているのだ。しかも足がつきそうになった男達は、フィリッポを処分すると言っている。

ミケーレは走った。何とかフィリッポを助け出した。その時、父親達犯人グループがやってきて、フィリッポに向かって銃を発射した。しかし、父が見たものはフィリッポではなく、息子のミケーレだった。

 所感など

世界少年映画めぐりの旅は、またヨーロッパに戻って、今度はイタリアです。古くは「自転車泥棒」「ニューシネマパラダイス」など、少年映画の老舗ですが、今回は少し変ったサスペンス映画を紹介します。

イタリアの事はよく知りませんが、映画で描かれる南イタリアは貧しく、とてもヨーロッパ先進国という印象ではありません。(すみません)貧しさはマフィアなど犯罪を生み、その渦に女性や子供たちも巻き込まれ、美しい風景とコントラストを成すような悲劇の舞台になってしまう。

主役ミケーレを演じたジュゼッペ君、立派な面構えの少年俳優でした。10歳を演じるのは、ちょっと難があったかもしれませんが、骨太の演技は本当に素晴らしい。いい役者になって欲しいものです。一方、フィリッポを演じたマッティーア君、金髪の幼い天使のような少年そのものでした。

2人の友情と、両親の貧しさゆえの犯罪、その葛藤がサスペンスともあいまって絶妙の脚本でした。また特筆すべきは、一面の麦畑の美しさ、この風景を見ているだけでもドラマが作れそうです。





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