Iluzija (2004年)

製作年・国 2004・マケドニア
少年映画評価 B (少年俳優はA+ 暴力表現注意)
お薦めポイント 暴力の吹き荒れる中で13歳の少年は...
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。
写真は主役のマルコ・コバチェビッチ君。


13歳の少年マルコ(マルコ・コバチェビッチ)。父はわがままで暴力的。姉も父と全く同じ性格。母は長年の暴力のせいか無気力。家庭にマルコの居場所はなかった。学校では酷い不良グループがいて毎日が暴力の日々。そんなマルコに国語教師が目をかけた。詩のコンクールに参加しないか。優勝するとパリに行ける。

しかし家や学校は詩を書ける環境ではなかった。車庫に放置された廃列車が唯一の秘密基地。ある日、そこに男がいた。マルコは驚くが男と親密になる。男は世界を旅する泥棒だったが、マルコは一緒に連れてってくれと頼む。

やがて悲劇。国語の先生はマルコを見捨て、列車の男もマルコを捨てて去った。不良グループの罠にはまって犯罪の首謀者にされた。不良グループのボスの拳銃を奪ったマルコは国語教師を射殺した...


本当にやりきれない作品。暴力が暴力を生み、最後は無垢な少年に殺人までさせる...私の基準では少年映画とは認定しないのですが、それ以上に主役のマルコ少年が魅力的でした。格別な美少年とまではいえませんが、彼の目や表情が頭に残って...

Iluzijaとはイリュージョン(幻影)のこと。未来のみえない世界。ちっぽけな少年に国語教師と泥棒の男が夢を見せてくれた。しかしどちらも裏切られて。儚いイリュージョン。その反動で少年の心の中にあった光が消えてしまった。

しかし国語教師を殺すとは...他に殺すべきヤツがいるでしょう。不良のボス。父が警察署幹部のため、学校も見て見ぬふり。やりたい放題。私が必殺仕事人ならまずコイツを...すみません。暴力映画をみると、伝染して自分の中の暴力的意識が目覚めてしまいます。それもあって暴力映画は好まないのです。

考えてみればイリュージョンを見せて貰っただけでも特別なこと。マルコが美少年だから? 国語教師も泥棒も、容姿がイマイチな少年なら無視したような気がします。私のヒガミ根性かもしれませんけれど。

マルコ。学校では暴力を受け、家でも居場所はない。
(イジメなんて生やさしい...暴行、傷害)
家に居場所がなくトイレで詩を考えていると...
父「トイレで長時間オナニーするな!ハゲるぞ!」


泥棒の男に銃を習う。どうしても教えて欲しいんだ。
(映画『レオン』のナタリーとジャン・レノみたい)
不良ボスの隙をみて銃を奪った。殺すと思ったが...
(顔の傷はボスにやられたもの。『ランボー』みたい)



※後記
今は北マケドニア共和国が正式名称。かつてマケドニアだった地域はギリシャにもまたがっており、抗議されてがついたとの事。思えば世界史で習ったアレキサンダー大王の国。それがこの映画を見る限りなんとも貧しい国。歴史的にみても大変な国。ユーゴスラビアに組入れらた社会主義時代に成長から取り残されたのでしょうか。





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