Love & Dance (2006年)

製作年・国 2006・イスラエル
少年映画評価 A-
お薦めポイント イスラエル版のビリー・エリオット
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。
写真は主役のウラジミール・ヴォロフ君。


イスラエルの作品。中東問題の原点みたいな国ですが政治的な話は抜きで。本サイト客員のノースエンド先生から紹介して貰った作品です。国内未公開ですが、海外版DVDで英語字幕と格闘しながら鑑賞。

ミュージカルでも大成功を収めた2000年の英映画「ビリー・エリオット」(日本ではリトルダンサー)を意識して作られた作品に違いありません。本家ほどの感動作ではありませんが、少年少女の姿に最後は感動!

イスラエルも中東諸国も戦争なんか止めて少年映画で勝負して欲しい..なんて。せめて日本でもDVDかブルーレイを発売して欲しい作品です。

映画の終盤。両親の夫婦喧嘩に反発。家を飛び出した少年。砂漠?で夜を明かした。
(イスラエルの夜は寒くないのかなあ..少年はずっと短パン姿)

チェン(ウラジミール・ヴォロフ)は13歳の少年。ロシア人の父とイスラエル人の母と暮している。父はカメラマンのためチェンもビデオ撮影が趣味(カメラ小僧)だ。柔道教室の帰りにナタリーというロシア人の美少女に一目惚れ。ナタリーの後を追って同じ階の競技ダンス教室へ入ってしまった。

ダンスの女性教師はいきなりチェンにシャロンという少女とペアを組ませる。チェンは柔道着のまま。そして翌日からダンス教室に。チェンの目的はシャロンではなくてナタリー。教室外でもナタリーにつきまとう(完全にストーカー)。しかしナタリーは野心家。認められてスターになる事しか頭にない。

ナタリーのパートナーの少年に「2度とナタリーに近づくな」と暴行される。両親は文化の違いで喧嘩ばかり。ダンスの女性教師も悩みを抱える。そんな中でダンス大会が始まった。遅れてきたチェンはシャロンとダンス。そして今まで目もくれなかったシャロンの素晴らしさに初めて気がついた...

 女は夢を追い、男は女を追うだけ..

英国のビリー・エリオットが感動的なのは、厳しい生活や社会環境の中でバレエに対する心のからの情熱が溢れていることが大きいと思っています。ところが本作は欧米のお気楽映画の範囲を超える事はありませんでした。つまりは男女の色恋物語。もちろん人間の本質的で大切なテーマではありますけれど。

主人公のチェン。ダンスは美少女ナタリーが好きだから。それだけ。そのナタリーは相手役の少年の事なんか目もくれず有名になる事だけが夢。本作はそんなナタリーの野心的な性格を否定的に描いています。でも私は夢を追う姿の方が好きです。サカリのついた猫のように女の子を追う男の姿を見るよりも。

もう1人の重要人物がダンスの女性教師。ダンスの夢を忘れらず悩み続けています。そんな彼女にチョッカイを出す男性ダンサーも邪魔にしか見えません。一番好感を持ったのが孤独な少女シャロン。チェンの事をずっと信じて待っています。シャロン頑張れと応援していました。

色々書きましたがチェン役のウラジミール・ヴォロフ君が素晴らしいのは事実。笑うと歯茎丸見えの出っ歯(口元隠せば美少年)なので今一つと思っていたのですが、恋に揺れる少年役がお見事。最後は愛おしく見えてきました。彼だけがずっと短パン姿なのは監督さんの趣味でしょうか。

カメラマンの父と。
息子には強い人間になって欲しい
美少女ナタリーに一目惚れ
(これこれ!盗撮はいけません)
柔道着のままでダンス教室に
いきなりシャロンとペアに!


ナタリーの後を追って怪しげな店へ
(結構心臓が強いですなあ..)
ナタリーはすまし顔で順番待ち
(タトゥーやピアスの店でした)
関係ないのにチェンも耳に穴
後で先生や母に思いっきり叱られ..


先生からきつい指摘を受ける
ダンスに真剣さが足りないと
シャロンと練習。CHACHACHA
それでも上の空だったりして..
やっぱりナタリーに近づくチェン
ナタリーのペアの少年にボコボコに..


朝が来た。今日はダンスの大会。
左はシャロンから貰った箱
箱の中にはダンスの衣装が。
初めてシャロンの事を思うチェン
衣装を着て大会に滑り込み。
真剣だ。シャロンこそパートナー!



※後記
イスラエルとロシアのハーフ少年。ふーん珍しいと思っていたら、実はイスラエルではロシア語が第2公用語になっている地域もあるとか。建国時に旧ソ連圏のユダヤ人も多かったとの事らしいです。
もう一つは日本。チェン少年は柔道を習い、ソニーのビデオカメラを片時も離さず愛用。童謡赤とんぼのメロディーが国民歌のようにラジオから流れるとか。一方で敵対するイスラム諸国も非常に親日的との事。日本は特別な国と認識されていたらしいです。それがどんどん薄れていって..




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