En tu ausencia (2008年)

製作年・国 2008・スペイン
少年映画評価
お薦めポイント スペインの美しい風景と美少年。
映画情報など 国内未公開。海外版DVDあり。
写真はゴンサロ・サンチェス・サラス君。


13歳の少年パブロ(ゴンサロ・サンチェス・サラス)はスペインの田舎で母と2人暮し。ある日、パコという男の運転する車が故障。その場に居合わせたパブロの助けを借りる。修理に数日かかるため村に逗留する事になった。父を事故で亡くしたばかりのパブロは、父のようなパコに惹かれていく。

中年男パコと13歳の美少年が一緒に歩いている姿に村人から不穏な噂も立つ。実はパコはパブロの母の元恋人。母に会いに来たのだった。パコと母がベットにいるのを目撃したパブロ。裏切られた思いで銃を取り出した。ちょうどそこへパコを子供殺人犯と思い込んだ村人達がやってきてパコを撃った。パブロは駆け出した...


イヴァン・ノエル監督作品ですから、もう少年映画というか少年愛映画と言っても過言ではありません。主人公のパブロは変声前とはいえ13歳。性の欲望に目覚めた時期。近所の年上の少女がパブロに手ほどきをしてくれました。その快感が忘れられず、次の日も少女におねだり。

パブロにとってパコは父のような存在かと思っていたら、実は恋人のような存在になっていきます。お洒落をしてパコに会いに行くと、パコは別の少年の太腿に手を置いて親しげに話をしていました。それを見たパブロは嫉妬の表情で立ち去ります。(ラストも母を奪われた怒りではなく、嫉妬の怒りだったのかも)

きわめつけ。パブロはパコを美しい池へ案内。泳ごうよ。遠慮しとく。パブロは1人で泳ぎます。ズボンの下には既に海水パンツ。やがて上がって来たパブロは全裸になって(誘惑するように)パコの前に立ちました。パコに何をして貰いたいのでしょうか...

パブロのは深い。父は屋根で作業中に転落死。実はパブロが誤ってハシゴを倒してしまったのだった。ずっとそれが心の傷になっていたと思っていたら、意外なエピソード。パブロの愛犬が鶏を襲う事件があり、激怒した父は犬に石をくくりつけて池に沈めるよう命令。パブロは泣きながら愛犬を殺害。

このエピソードが示すこと。誤ってハシゴを倒したのではなく、殺意を持って倒した...だからこそパブロは大きな十字架を背負ってしまった。映画の冒頭とラストには青年になったパブロがパコと会うシーンがあります。(パコは撃たれたけれど死ななかった。)

車が故障して立往生。男は少年に手伝ってくれと...
(結局車は直らず。2人は座って休憩)
男の手は少年の脚に置かれた...
(このカットが思わせぶりで、結構長い)


男の顔をみつめる少年パブロ。
(なんとなく,,,おかしな雰囲気に)
パブロを後ろから抱きしめた。息子のように
(パブロはどう思っていたのでしょう...)


年上の少女に誘われたパブロ。
(少女の方が積極的でした)
池で泳いだ後、全裸で男をみつめるパブロ。
(なんとなく切ない表情にみえて...)



※後記
パブロの筆下ろしをした15歳のセクシーな少女。彼女の肉親は年老いた祖父だけ。村の郵便配達の男が彼女を襲った。嫌がる少女を無理やりベッドに押し倒して。一部始終を見ていた老祖父は助ける事もできず、悔し涙を流していました。それが少女よりも哀れで印象に残りました。





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