製作年・国	2016年・韓国
少年映画評価	Ｂ+
お薦めポイント	映画前半の少年と少女の演技。
映画情報など	2017年日本公開。DVD発売中。 写真は前半主役の1人。イ･ヒョジェ君。

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最近の韓国映画の情報は全く知りませんでした。一時期は秀逸な少年映画を作っていたのに、景気停滞とともに少年映画も殆ど消えてしまったような...（私の持論では少年映画を作らないから経済もダメに）

たまたまWOWOWで放送していたのを録画。頭を使うのが疲れるのでホラーやスリラー系ばかり見ているのですが、最近の欧米ホラー映画の出来は散々。少年は出てきませんし。そんな中で本作の短い解説に「少年少女」との文字が引っかかりました。

その後ネットで検索すると、韓国の人気イケメン俳優カン･ドンウォンと新人少女俳優シン･ウンスの時間を超えたラブストーリーとの事。これは失敗かと思ってしばらく録画を見ずに放置。（『シベールの日曜日』とか『レオン』のような作品を想像していました。）

TVのHDが満杯に近づいたので廃棄するために仕方なく視聴。これが意外な掘出し物。イケメン俳優の（少し意味が違うのですが）少年時代役の少年の出番が多く、しかも印象的な目をしているので映画に引き込まれました。ストーリーもハリウッドのクソ作品よりずっと面白い。

　とにかくストーリーがよく出来ている

映画は事件が終わった後、児童心理学者の前で少女スリンが全てを語る形で始まります。このスリン役のシン･ウンスさんは映画の中で殆ど笑う事もなく、人生に疲れたような目をしているのが印象的。将来は演技派の素晴らしい女優さんになるのではと思われます。

時間が止まった世界。CGや特撮をうまく使っていますが、ここに少年3人だけ。最初はこれほど面白い世界はなかったでしょう。女性のスカートの下を覗いたり（このクソガキ！うらましい）。スーパーやお店の物も盗り放題。時間が止まっているので生鮮食料品も腐りませんし。

しかし13歳はまだまだ子供。1人の少年はすぐに持病の発作であえなく死亡。もう1人は青年になるまで生きたものの孤独に耐えきれず自殺。ソンミンだけは生き抜きます。親に捨てられた孤児の強さでしょうか。スリンへの愛かもしれません。スリンへの手紙を書き続け、彫刻を掘り続けます。

　少年俳優について

洞窟に入った3人の少年。途中で引き返した1人など少年俳優も多く登場。その中でもソンミン役のイ･ヒョジェ君がやはり印象に残ります。韓国事情には疎いのですが、人気子役の1人だそうで映画にも多数出演との事。ただ韓国時代劇（大河ドラマ？）が多いのでこれは興味ありません。

日本で同じような物を作ると少年俳優の出番はせいぜい数分。あとはイケメンと高校生(風)美少女の押し付けがましい演技を延々とみせつけられるだけ。そう考えれば映画の半分近くを少年俳優に与えてくれた本作は大したもの。韓国嫌いの皆様も騙されたと思って1度見てはいかがでしょうか。