ストレンジャー・シングス シーズン1 (2016年)

製作年・国 2016年・アメリカ
少年映画評価 B+
お薦めポイント スティーブン・キング風のアメリカンホラー活劇
映画情報など 2016年の米Netflix配信作品。DVD発売中
写真は少年の1人マイク(フィン・ヴォルフハルト)。


映画ではなくネット配信連続ドラマですが外国映画枠でレビューします。米国だけでなく日本でも人気作品で名前くらいは聞いた事がありました。でもNetflixに加入してまで見ようとは思いませんでした。ところがいつの間にかDVDがレンタルされているのを発見。

最初はつまらなくてもダメ元と思って1巻だけ。ところが引くわ引くわ...結局全4巻をあっという間に鑑賞。2017年の映画『IT イット"それ"が見えたら終わり』とほぼ同じような内容ですが、映画の時間的制約がない分、しっかりと作ってあります。

8話(各40〜50分)をダレる事なく構成しています。1人の主役では持ちません。そこでメインの[少年組]、その兄や姉の[高校生組]、母や警察署長などの[大人組]がバランス良く分担しているのが素晴らしい。そして本作のメイン。ボーイッシュな謎の[美少女]。彼女が全部持って行きました。

左からルーカス、マイク、ダスティン。もう一人の少年ウィルが原因不明の失踪。
(少年組の主役は中央のマイク。映画「IT」にも出演したフィン・ヴォルフハルト君)

1980年代の米インディアナ州のある町。4人の少年ウィルマイク、ダスティン、ルーカスは今日もボードゲームに興じていた。ウィルが失踪。1番の親友だったマイクを中心に3人はウィルを探す。そこへ頭を丸刈りにした少女エルが現れた。殆ど話をしないエルをマイクは自宅へ連れていく。

一方、ウィルの母は半狂乱になって警察署長のホッパーに詰め寄る。またウィルの兄ジョナサンも別ルートで捜索を開始。やがて町にある電力会社の広大な研究施設で政府も関与して怪しげな研究をしており、失踪事件に関連している事が判ってきた。

少女エルは研究施設で超能力を使って別世界へ移動する被験者だった。この世界と別世界(パラレルに存在する裏世界)の間に穴が空き、ウィルはその世界へ迷い込んでしまったのだった。エル、兄ジョナサン、母と署長が別世界へウィルを救助に行くが。別世界では怪物たちが跋扈している。

 定番の少年4人組...

米国の少年映画でお約束のように出てくる少年4人組。イケメン、メガネ博士、大食い太っちょ、黒人とステレオタイプ。本作もほぼ同じ。まあみんな芸達者ですので、大人の視聴者も安心して見ていられます。ただ1番イケメンのウィルが早々に失踪してしまったのが残念。

残った少年組の主役がマイク。演じたフィン・ヴォルフハルト君は映画「IT」のリッチー役。この時は三枚目?でしたが、今回はイケメン担当。でも悪ガキ連中にカエル顔と言われてましたので微妙...

少年組の熱演が本作成功の一因である事は確かです。でも主役感というかトキメキがないのです。これでは少女エルの方が、少女としても少年としてもずっと魅力的なのです。
(米国も最近は少年俳優が衰退。私の勝手な理論では、米国経済も衰退の一途では...)

 高校生組

前半登場する高校生は、マイクの姉のナンシー。そのボーイフレンドのスティーブたち。さかりのついた猿のようにエッチしか頭に無い。アメリカンドリームなんてそんなものかと思うと幻滅します。

ウィルの兄ジョナサンが活動を始める後半は少しはマシになってきます。ナンシーもカッコばかりのスティープよりも、根暗だけど誠実なジョナサンに惹かれていく。ナンシーが高校生に見えない(おばさん臭い)のが気になりますが。

 大人組

本作で1番苦手なキャラクターがウィルの母親。息子のために半狂乱になるほど頑張る姿は立派かもしれません。でもこういう精神系、ヒステリー系のおばさんは、見ていて痛いのです。一方、警察署長のホッパー。田舎警察の典型的な仕事しない系オヤジかと思っていたら、意外にもヒーローでした。

 少女エル(ミリー・ボビー・ブラウン)

丸刈り。精悍な表情。一見すると美少年。しかし行動は意外にも謙虚で女の子らしい。そしてマイクたちがピンチになると、超能力を駆使して相手をやっつけます。映画『エイリアン』のシガニー・ウィーバーも顔負けのカッコよさ。そりゃ彼女の魅力にみんなやられます(少年達がイマイチなだけに)

下世話な話ですがギャラ。シーズン1、2では少年も少女も同じ(2ではアップしたものの)。2019年配信予定のシーズン3では少女のギャラが圧倒。仕方ありません。人気が全て。子役の世界も厳しいなあ...


怪物に襲われ、失踪したウィル
(出番は最初と最後だけ)
代わりに現れた少女エル。右はマイク
(少年にしか見えない。逆にマイクの方が女っぽい)


少女エルは、4人組の写真を見てウィルを指差す
(この子は裏世界に迷い込んでいるのを見たわ)
ウィルの遺体が発見された
電力会社が用意した作り物の遺体。母は一目で見抜く


マイク達は隠れて、裏世界の入口を探す
(無線トランシーバーが少年たちの憧れアイテム)
怪物に襲われた。少女エルは超能力で撃退する
(ちょっと怖い顔だけど、カッコ良過ぎですなあ...)


超能力で消耗したエルを抱いて逃げる...
強くてカッココいいに加え、お色気ショットまで
(CPに厳しい米国でも、少女なら下着見えていいのか...)
エル、母親と警察署長によって救出されたウィル
(めでたし,めでたし,とはならず。シーズン2へ...)



※補足 シーズン2
 シーズン2はまだDVD化されないので未見ですが、Netflixで予告等を見ると以下のような感じ。
 (ああ早くみたい。やっぱりNetflixを契約しようかな...)
・エルは警察署長ホッパーの養女に。外見や服装は完全に少年。(ますますボーイッシュに)
・少年4人組に、別の少女が加わり5人組。(不要と思うのに)
・ウィルが重要な役に。(シーズン1は出番が少なかったが、2では活躍させてあげるよ、と監督さん)





▼イーストエンド劇場へ戻る   ▼外国作品庫へ戻る