双子の少年が登場するホラー映画の草分け的作品。1972年制作ですが古臭さを感じさせません。最近の似たような量産ホラー映画よりも印象に残ります。今でもDVDが販売されているのは根強い人気の証拠かもしれません。
1935年の米国コネチカット州が舞台。10歳のナイルズ(クリス・ユドヴァーノキー)は父を事故で亡くし、母は精神を病んでひきこもり。ナイルズは双子の兄ホランド(マーティン・ユドヴァーノキー)と2人で元気に遊んでいる。ホランドの悪戯がエスカレートしてくるのが心配だった。
そして意地悪な従兄弟の少年、隣家の口うるさい老婦人が相次いで事故で死んだ。不審に思った祖母がナイルズに話を聞くと、兄のホランドが犯人かもしれないと。祖母はナイルズをホランドの墓の前に連れていく。しかし怪異は収まらない。結婚した姉の赤ん坊が殺されるに至り、祖母は決心した。ナイルズと一緒に死のうと...
ホラーなのかサイコなのか。死んだ双子の兄の霊なのか、単なる多重人格症候なのか。それでも不気味さは大したものです。祖母はロシアの出身。不憫なナイルズを愛するあまり、ナイルズに超心理的な遊びを教えます。鳥の心に乗り移ってごらん。純真なナイルズは鳥になって空を自由に飛びました。
この指輪の呪いなのかもしれません。最後にネタバレですが、祖母は納屋に鍵をかけて火を放ちます。中には祖母とナイルズの2人。しかし鍵は壊されナイルズだけは生き延びます。呪いは続くのでしょうか。続編はありませんけれど。
最後に双子を演じた少年が天使のように可愛いこと。また1935年という時代設定ですが、少年たちの衣装が短い半ズボン。アメリカ人にしては違和感も感じましたが、少年らしくて非常に良かった。