フランダースの犬(1998年)

製作年・国 1998・アメリカ
少年映画評価 A(判ってはいても涙、涙)
お薦めポイント ラストが2つあります。悲劇版とハッピー版。
映画情報など 1999年、国内公開。DVD廃盤(中古あり)。
(写真はジェレミー・ジェームズ・キスナー君)


日本では大人気のアニメ。何かあるとラストシーンが放送されます。お話の舞台であるベルギーではあまり知られていないとも。米国でも人気なのか、何回も映画化。この1998年版が最後。日本では2009年に『スノープリンス 禁じられた恋のメロディ』という題で日本風にアレンジした作品が作られました。

雪の中、帰る家も無くなったネロとパトラッシュ。聖堂の階段の前で。
(左にいる黒い毛皮のようなのがパトラッシュです。ちょっと判りにくいですが)

吹雪の中を幼児を抱いた女性がある家にたどり着いた。彼女の父の家。女性は息子ネロを残して息を引き取った。8歳になったネロ(ジェシー・ジェームズ)は祖父を助けて牛乳配達。倒れていた犬を拾いパトラッシュと名付けた。パトラッシュはネロと祖父を助けてくれた。ネロは絵が上手く、近所の少女アロアや風景を描いていた。

12歳に成長したネロ(ジェレミー・ジェームズ・キスナー)の絵はある画家の目にとまり、画匠ルーベンスの話を聞いた。しかし災難が続く。アロアの家の火事の犯人にされ、最愛の祖父も亡くなり、家も追い出された。頼みの綱はコンクールに出した絵。それも落選。雪の中を一人で歩き大聖堂のルーベンスの絵の前で、追いかけてきたパトラッシュと一緒に天に召された。


以上のストーリーは日本人好みの悲劇版。米国版ではルーベンスの霊に導かれて天国へ行き、母や祖父と再開。彼らはネロには絵の才能があると褒め称える。それを聞いたネロ生きたいと告げる。ネロを探しに来た人々の前で生き返った。アロアもいた。あの画家もいた。

ネロの母も素晴らしい絵の素質を持っており、あの画家の弟子でもあり恋人でもあった。ただ当時の社会は女性に厳しく、母は子を宿した時に自ら身を引いた。つまりあの画家はネロの父だった。こりゃ出来過ぎストーリー。でもネロの母親を主人公にした映画も作れそうな気がします。

さて最初に登場した8歳位のネロ。可愛いのですが、ずっとこの子がネロなら私にはちょっとキツい。最近になって思うのは、少年映画と子ども映画の違い。何度も書いていますが、欧米の子ども映画は、見るのが苦痛に思う事さえあります。この辺りの思いは、また整理してどこかで書きます。

とにかく12歳のジェレミー・ジェームズ・キスナー君に代って映画が引き締まりました。色々と厳しい状況に追い込まれていく中で、宗教的なこと哲学的なことを含んで内省的に自分を捉えるような(自分でも何を書いているか不明)少年になっていく様子が心に残ります。

98年を最後に映画化されていないのが少し残念。日本版の森本慎太郎君も良かった。現代風にアレンジした作品がどこかで作られないか期待しています。

幼いネロ。厳しい大家さんの事を罵ります。
祖父がネロに注意します。
このセリフが本作の1番のポイントかも。
いいお祖父さんだなぁ。


パトラッシュが来てネロは変わった。
(アニメの犬とは違いますが、素晴らしい犬)
町で絵を描いていると画家に声をかけられた。
(この画家が実の父とは露知らず)


12歳になったネロ。本当に美少年になった。
この頃から、優しかったアロアの父の態度に変化が。
アロアとネロ。アロアも美少女になった。
アロアを孤児ネロと一緒には出来ない。父は危惧。


アロアの家の放火犯の濡れ衣...
祖父はネロを抱いて否定したが、どうにもならない。
何もかも失って一人になったネロ。
夢にまで見たルーベンスの絵を見た。


絵の前で、ネロとパトラッシュは凍死。
(悲劇版はここでエンド)
ルーベンスの霊に導かれて光の国へ。
天国には母も祖父もいたが...



※後記
本作品のDVDはパソコンで鑑賞したのですが、ストーリーのマルチ?システムに対応していないのか、ラストシーンのいいところで映像がふっと飛ぶのです。あれもうエンドロール? 元の場面に巻き戻すのですが、また飛んでしまいます。ハッピー版を見るのに苦労しました。




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