東京タワー オカンとボクと、時々、オトン (2006年)

初回放送・製作 2006年・フジTV スペシャルドラマ
作品評価
お薦めポイント 少年時代を演じた神木隆之介君の輝き
関連情報など DVD発売中。
(写真は少年時代のボク役の神木隆之介君)


リリーフランキーさんの原作は、本作の単発ドラマの後、連続ドラマ(2007年1月)、映画(2007年4月)、舞台(2007年6月)と立て続けに公開されました。人気のある小説には違いないのですが、これだけ営業されると、天邪鬼な私は、少し食傷気味になります。

少年俳優ファンの私としては、主人公の少年役が気になりますが、本作は神木隆之介君、連続ドラマは広田亮平君、映画は田中祥平君と、実力派子役が勢揃い。しかし残念ながら、子役の出番はどれもほんの僅か。その中で、やはり輝いていたのは、本作の神木隆之介君でした。

神木君。カッコいいけど、その髪型は平成ですなあ・・

昭和の北九州の炭鉱。少年時代のボク(神木隆之介)は、オカン(田中裕子)とばあちゃん(加藤治子)と3人で暮らしていた。オトン(蟹江敬三)は何をしているのか判らないが、時々家に帰ってきた。

炭鉱町の生活は苦しい。ボクはオカンとばあちゃんを助けながら、ずっとこの町で暮らしたいと思っていたが、大人になったボク(大泉洋)は、オカンたちと別れて東京へ。しかし夢も破れ、ホームレス生活。そんな時、オカンの病気の事を聞く。姉妹や親戚の反対を押しのけ、オカンを東京へ連れてくることにした。

神木君の半ズボン姿
(この後サービスショット)
 男はいくつになってもマザコン

はっきりいって少年ドラマではありません。母親の子供に対する無償の愛。人生の中で、自分の喜びを喜びとし、自分の悲しみを悲しみとしてくれるのは、母親しかいないのかもしれません。(今ニュースで流れている虐待親にだって、そんな気持ちがあるのでしょうか)

大人になったボクがメイン。大泉洋さんのヘタレなところがいい。ダメ男だけに、母親に対して必死で頑張るところが、涙を誘います。映画版のオダギリジョーさんはカッコ良すぎて似合いません。逆に母親役は映画版の樹木希林さんの方が良かったかも。(田中裕子さんも素晴らしいのですが。やはりある意味カッコ良すぎるのです。)

ただ、あまり書きませんが、ボクの恋人役の女優さんが、どうしても苦手なんです。彼女のシーンは見たくないのですが、重要キャストだけに、そういう訳にもいかず。映画を楽しむためには、偏見を無くすように頑張ります。

 神木隆之介君

声変りはしていますが、少年俳優として一番旬なお年頃。やはり存在感は抜群です。ただ、炭鉱町の少年という役にはミスマッチかもしれません。あまりに現代的、都会的すぎて。少なくとも髪型くらいは、坊主頭でなくても、もう少しダサくしとかないと。

有名な写真家の土門拳さんの「筑豊のこどもたち」という写真集を図書館でみたことがありますが、モノクロのせいもあり、悲惨な印象でした。そんなことは置いといて、神木君の半ズボン姿が見れたことだけでも、本作品の価値があると思います。

オカンに抱っこされるボク(ちょっと迷惑そう)
ばあちゃんの手伝い(ちょっと内股)





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