なかなか!ドジラんぐ (1987年)

初回放送・製作 1987年・テレビ朝日 連続ドラマ(全12話)
作品評価 B+
お薦めポイント はっちゃくシリーズの後継を目指した少年ドラマ
関連情報など 再放送等一切なし。
(写真は主役ドジラんぐ役の岡部浩之君)


ケンちゃん、あばれはっちゃくなど、少年が主役の定番ドラマが1985年には姿を消しました。それを惜しむ声が多かったのでしょうか、1987年、はっちゃくの後継を目指したような、同じ山中恒氏の原作で、テレビ朝日、国際放映製作の本ドラマが作られました。

Wikipediaによると、本ドラマはテレビ朝日でマスターテープが行方不明になっており、再放送もメディア化も全くされていないそうです。幻の作品状態ですが、私は当時VHSで全話録画。でも例のごとくテープは廃棄してしまいました。ただ各話数分の動画ファイルは今でもPCに残っています。

後年、初めてMacを購入した時、動画編集ソフトを使ったのですが、保存するのは、各話数分が容量的に限界。(残っているのは少年俳優のシーンだけ)今回は少し奮発して写真枚数を多くしています。

主人公は小学5年生の大樹(岡部浩之)。勉強もスポーツも平均クラス、性格も大人しい少年。その太樹の隣の家に、美少女さくら(高橋絵美子)がやってきた。訳あって伯母さんの家で暮すためだ。実は、さくらは忍者という設定で、勉強もスポーツも万能。そして影になって太樹を助けてくれる。

同級生の健太郎(高束俊晴)は子分2人を従えた3人組で、いつも悪だくみを仕掛けるが、4話エピソードをきっかけに、太樹と親友になる。学級委員の黒田君(伴宗晃)は秀才でイケメン。友情に欠ける部分があるが、最後は太樹たちと信頼関係を築いていく。これらのメンバーを中心に12回のエピソード。先生役は三波豊和さん。


(1話)男子だけの「わんぱくラリー」に出場
(左端が太樹。8番が健太郎)
(2話)転校生のさくらを紹介してと迫る3人組
(中央の健太郎が1番個性的でした)

 はっちゃくのような強いキャラクターが不足

本ドラマは、残念ながら時代の流れには逆らえず、話題にもならないまま12話で終了。少年ドラマというカテゴリーが時代遅れだったのでしょうか。しかし、同じ1987年にフジテレビで始まった、おもいっきり探偵団覇悪怒組や、88年のじゃあまん探偵団魔隣組は、20%近い視聴率で大人気を博しました。

まだまだ作り方によっては、少年ドラマでも成功する要素はあったはずですが、本作品は、意味もなくアイドル(小沢なつきさん)を登場させたり、中途半端な印象があり、ターゲットが子供たちなのか、オタクの大人なのか。そういう意味でも残念でした。

主役の太樹君はごく普通の少年ですし、てめぇの馬鹿さ加減には父ちゃん情けなくて・・はっちゃくの強烈な父ちゃんもいません。ちょっとお色気ドタバタ、キョンシーなどの時事的な脚本も、付け焼き刃的でした。それでもしかし、本ドラマのような少年ドラマを作って欲しい。それが切なる願いです。


(3話)なんと小学生のお見合いが流行?
さくらと学級委員の黒田君がお見合い。イケメン少年
(4話)健太郎が暴走、6年生とサッカー対決することに
(みんなは健太郎を非難し、協力してくれない)


(5話)健太郎がUFOを見たというが、太樹たちは
信じない。不貞腐れて寝転ぶ健太郎
(6話)さくらが忍者では?との疑惑が発生。
太樹と健太等たちは、さくらの後をつける


(9話)児童会委員選挙。演説で緊張する太樹に先生は
手に人と書いて飲めば落ち着くと言われ、先生の手に
書いた文字を舐めるが、先生「気持ち悪い」
(10話)キョンシーのお札を剥がしてしまった太樹
願いを叶えてくれると言われるが・・
(7話、8話は省略)


(10話)泳げない太樹を笑おうとした健太郎たち。
しかしキョンシーの魔力で泳ぐ太樹をみて・・
(男子スクール水着編)
(11話)先生が辞める、なんとか引き止めようと画策
それが裏目にでるが、最後はみんなで・・
(12話は省略)


いかがでしたか。古き良き時代の少年ドラマの雰囲気が少しでも伝わればうれしいです。さらにオマケとして、主要3少年の写真を下に追加します。本ドラマでは、さくらちゃん役の高橋絵美子さんも重要な役なので、1枚くらい載せたかったのですが、いいカットがなく、申し訳ありません。

主役の太樹を演じた岡部浩之君
少し大人しい役ですが熱演でした。
健太郎を演じた高束俊晴君
ちょっと性格悪いが一番面白い役
学級委員長の黒田君役の伴宗晃君
半ズボンが超カッコいいイケメン





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