死役所 第1話 (2019年)

初回放送・製作 2019年10月16日・TV東京系列
作品評価
お薦めポイント 死後の世界の入口は死役所。自殺した少年の顛末。
関連情報など TV東京ドラマホリック第1作。未メディア化
(写真は1話主役の1人、織山尚大君)


原作は2013年から連載開始の人気漫画。例によって私は全く知りませんでした。子役関連ツイッターなどで情報を得て、GYAOの無料配信で第1話を鑑賞。30分のドラマですが、これがなかなか面白かったのです。

TV東京では深夜の30分枠をドラマホリックとして力を入れるそうですが、本作はその第1段。今後も若者に人気の漫画を実写化するようです。全部は見ませんが、少年俳優が出演の回だけは見逃し配信などで見ようと思っています。(便利な世の中になったなあ..)

死役所の担当者からお別れの言葉「14年と7ヶ月、お疲れ様でした」

人間が死んで最初に行くのは三途の川ではなく死役所のロビー。死因に応じて担当窓口で手続きをしないと先へ進めない。行く先は天国、地獄どちらかは死役所では関知しない。手続きしないと地獄より厳しい暗黒冥界で永久にさまようことに。役所の総合案内係のシ村(松岡昌宏)が本作全体の主人公。

虐めで自殺した中学生の鹿野(織山尚大)がやって来た。自殺課は多忙なためシ村が対応。自殺原因を詳しく聞き取る。虐めだけではなく両親が離婚。新しい義父との関係も一因だった。そこへ虐め首謀者の牛尾(福崎那由他)もやって来た。他殺課だ。何と鹿野の義父に車で轢き殺されたのだ!

あの義父が自分のために殺人まで犯して復讐してくれたのか..鹿野は父に会いたいとシ村にお願いする。それは出来ません。父に伝言を残して鹿野は成仏?していった。一方虐めっ子の牛尾は..

 死後の世界の構造は..

成仏とか、お客様は仏様..などのワードが頻出。ですので仏教的観念の世界なんだろうと思います。まあ漫画ですからその辺は厳密に追求しても仕方ありません。あの世に行くにも申請書を書かないといけないとは..日本はやっぱり官僚的社会。

主人公の自殺した中学生。自殺理由蘭に一言「いじめ」とだけ記入。係員「もっと具体的に書かないと申請書は受理されません」そりゃ人生の大事な総括ですもんね。心の中を包み隠さず整理しないと。(だけど申請書はA4サイズたった1枚きり。記述式試験みたいで嫌ですなあ..)

是枝裕之監督の「ワンダフルライフ」(1999)も死後の世界の話でした。ひょっとしたら作者は参考にされたのかも。死後の世界があると信じたら現世の生き方も少しは楽になるような気もするし、怖い気もするし。

主役の係官を演じた松岡昌宏さん。まだ1話しか見てないので間違った印象かもしれませんが、「黒執事」の悪魔の執事セバスチャンのような感じです。感情を表に出さず、しかし相手の事はお見通し。元死刑囚。なぜこの死役所で働いているのか、おいおい判ってくるのでしょう。

中学生役の織山尚大君。J事務所の少年忍者というグループの16歳。声変り中といった感じで16歳には全く見えません。原作漫画通り12歳の設定でも良かったのに。J事務所松岡さんのバーター出演かもしれませんが本当に美少年(唇の合わせ方が昔のお公家さんみたい。妙にお爺さん臭いのが少し気になりますけれど)

一方虐め少年リーダー役の福崎那由他君はもう18歳。今回は悪役という事で非常に陰険な顔に。もう少年らしさは皆無。J事務所タレントと共演ですので、この嫌な役は仕方ありません。いい役を選んで出演なんて出来ないのでしょう。でも頑張れ。

少年は自宅ベランダから飛び降りた。
(血だまりの中で死んでいった..)
気がつくと、どこかのロビーにぼんやり座っていた。
死役所の総合案内係がその少年を見つけた。


少年を案内した先は自殺課
(毎年2万余りの自殺者はここへ?)
自殺の状況の聞き取りが始まった。
(血まみれのまま。目つきが少し怖い)


熾烈なイジメ。金銭恐喝、暴力、裸にされたり..
その首謀者は同級生。演じるのは福崎那由他君。
虐めた少年も殺されて死役所へやってきた。
そして地獄へ(ああナユタンが...)


虐め少年に復讐して殺したのは義父だった。
あの義父がそんな事をしてくれるなんて!
もう一度お父さんに会いたいんです。泣いた。
(美少年だけど、この唇の形が妙にお爺さん臭い..)


この扉の先が本当の死後の世界。少年はもう迷わない。
(このビジュアルが黒執事のセバスチャンとシエルっぽくて)


※後記
織山尚大君のグループ名は少年忍者。なんと懐かしい響きの言葉でしょう。サスケとか風のフジ丸なんかを実写でやってくれませんでしょうか。本当の本当の少年忍者ですよ。間違っても20半ばのイケメンが演じるのではなく。





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