両親が亡くなり小学生のアキラ(石和摂)はアメリカのオレゴン州に住む叔父(古谷一行)と叔母(木の実ナナ)に引き取られた。姉は水泳の有力選手のため日本に残った。右も左も判らない9歳の少年がアメリカの広大な大地の中で暮す。ホームシックに苦しみながらも叔父や叔母に助けられながら成長していく。
初回放送・製作 | 1989年10月4日・フジテレビ |
作品評価 | B+ |
お薦めポイント | オレゴン州の雄大な景色と日本人少年。 |
関連情報など | 全13話。DVD等の発売無し。 写真は石和摂(いしわ せつ)君。 |
フジテレビの人気番組「北の国から」の舞台をアメリカに移したようなドラマ。それなりに人気はあったようですが、やはり「北の国から」の影に隠れてしまって再放送やDVD化もありませんでした。2023年になってBSの日本映画専門chで一挙放送。懐かしく思いながら鑑賞しました。
「北の国から」と同じく、連続ドラマが終わってもスペシャルドラマ(単発)として、オレゴンから愛85、86、87、88、90、92、96と何回も作られています。吉岡秀隆さんのように、石和摂さんが成長していく姿が見れますので、これらも機会があれば鑑賞したいものです。
両親が亡くなり小学生のアキラ(石和摂)はアメリカのオレゴン州に住む叔父(古谷一行)と叔母(木の実ナナ)に引き取られた。姉は水泳の有力選手のため日本に残った。右も左も判らない9歳の少年がアメリカの広大な大地の中で暮す。ホームシックに苦しみながらも叔父や叔母に助けられながら成長していく。
1984年。まだまだ日本が成長していた頃。「Japan as Number One」(1979年)とか言われ、どんどんと海外へ進出。日本人少年だってアメリカでドラマを作ったって何の不思議でもありませんでした。
石和摂君演じるアキラは、どこにでもいるような80年代の典型的日本人少年。野球帽を被り半ズボン姿でアメリカの空港や大地を闊歩する姿に、もう日本人は世界を征服?したんだなあ、なんて感慨もありました。そんな事はおいといて、ドラマは少年の成長物語として王道をいくものでした。
古谷一行さん演じる叔父は日系アメリカ人2世との設定。ですのでオレゴン州で農業をしていても不思議はありません。アキラは地元の小学校に通います。ジャップとかイエローモンキーとか言われて人種差別されないかとの不安もありましたが、それは描かれていません。
兄妹がいた「北の国から」に比べて本作は男の子1人ですので、そこが地味だったのかもしれません。テコ入れなのか「北の国から」の田中邦衛さんが女の子を連れて登場する回がありました。
それはともかく、もう海外で日本人少年少女が活躍するドラマなんて無理なんでしょうか...
(それ以前に少子化の日本で、少年少女が主役のドラマなん無理なのかもしれませんけれど)
※後記
本ドラマの翌年1985年には「アルザスの青い空」というフランスやドイツを舞台にしたドラマも作られました。「オレゴンから愛」と同じくスポンサーは松下電器(現Panasonic)。当時は日本企業の鼻息も凄かったのですね。
日本経済や企業は落ち目になってドラマは作られなくなったとしても、リアルの世界では、日本人少年少女は世界で大活躍。スケートボードの世界選手権では、ローティーンの日本人少年少女が上位に。彼ら彼女らをモデルにした映画かドラマを作ってくれないものでしょうか。きっと日本人もまた元気になるような気がします。