祖父の故郷である山陰の町に住むことになったタダシ(神木隆之介君)。地元の子供達とはうまく付き合えない(全くワンパターンの展開)。地元に古くからある祭りで、どういう訳かタダシが麒麟送子に選ばれてしまう。これに選ばれた子供は、妖怪の棲む山を守るために戦わなければならない。
一方、魔人(豊川悦司さん)が古くなった道具を怪物に変身させ、日本古来の妖怪を殺し、世界征服を企てている。日本の妖怪が全く歯が立たない状況。ここで我らが麒麟送子となったタダシが、これに立ち向かっていく。そして意外な結末に。
少年映画評価 | 9点 |
作品総合評価 | 4点 |
少年の出番 | 95%(主役) |
お薦めポイント | 麒麟送子の衣装を着た神木君 |
映画情報など | 2005年公開/DVD発売済 (写真は神木隆之介君) |
1968年に大映が製作した大娯楽映画「妖怪大戦争」が、当代きっての少年俳優、神木隆之介君主役でリメイクされると聞けば、胸が踊らないわけはありません。本当に楽しみにして鑑賞。1968年版はテレビの再放送で見た記憶がありますが、細部は全く覚えておりませんが、本作は完全に別作品だと思います。
祖父の故郷である山陰の町に住むことになったタダシ(神木隆之介君)。地元の子供達とはうまく付き合えない(全くワンパターンの展開)。地元に古くからある祭りで、どういう訳かタダシが麒麟送子に選ばれてしまう。これに選ばれた子供は、妖怪の棲む山を守るために戦わなければならない。
一方、魔人(豊川悦司さん)が古くなった道具を怪物に変身させ、日本古来の妖怪を殺し、世界征服を企てている。日本の妖怪が全く歯が立たない状況。ここで我らが麒麟送子となったタダシが、これに立ち向かっていく。そして意外な結末に。
バックドロップに引続き、神木君の作品ですが、これは評価が低い方が多いと思います。ストーリーが破綻とか、単なる妖怪盆踊りだとか、大金をかけたのに駄作とか。でもそんな事はどうでもいいんです。神木君が縦横無尽に活躍し、魅力を振りまいているだけでも貴重な作品です。
とはいえ、映画には不満もあります。田舎に帰った神木君が、麒麟送子に選ばれて悪怪人と対決することになっていく前半は子供向きとはいえ、ワクワクしながら進行しましたが、後半は監督が「飽きちゃったから、後は頼む」とか言って全部放り出して帰ってしまい、残りのスタッフが大慌てで適当に終りにした、みたいな作品でした。
■神木君の存在価値?神木君は、キャーキャー叫んでいるだけで、今一つだという意見も分ります。しかし、現在の日本では、こういうキャラはアイドル系女子の定番なのに、神木少年が堂々と演じたところに価値があると思うのです。衣装もあいまって、この当時(こう言っていいのか分りませんが)ミニ神木君ブームが起こり、少年がクローズアップされたと思います。
■その後の神木君その神木君も成長し、青年期の入口を迎え、これからは子役時代とのギャップが問題になると思います。いろいろ中傷する人もいるでしょう。今のところ、素直で誠実なキャラが評価されたのか、何本も主演作品があるようですが、もう二度と「キャーキャー」という声を聞く事はないと思うと少し寂しいですが、それ故、妖怪大戦争の価値があると思うのです。
■蛇足:写真集映画の公開と合せるように写真集が発売されました。男性諸君がこれを購入するの大変な事だったと思います。支配人も顔を「石」にして(周りの空気を無視するため)書店のレジに出して買いました。
その後「少年俳優」という雑誌が出た時も、同じ方法で買いましたが、男性諸君が買いやすいように、表紙をもっと工夫してくれると有難いのですがね。
(追記)
今は2017年。神木隆之介さん。日本映画界の救世主のごとく大活躍です。ヒットする映画には全て神木さんが絡んでいるといっても過言ではないくらい。
まだまだ少年っぽさを残した青年となっています(高校生役は全く違和感ありません)。今度は、いつまでこの路線が持つのか。中年になった時はどうなっているのか、他人事ながら心配です。