東京・新宿の下町が舞台。ヒロシ(和田求由君)の通う小学校に、美少女ジュン(近藤絵麻さん)が転校してきた。もちろんヒロシは、魅力的なジュンとすぐ友達になった。
ある日、お屋敷に住む僧侶と孫と知り合い、その広い庭を利用して、犬や猫などペットを飼えない子供たちの遊園地を作ろうと計画する。(団地の子が多いのでね。でも子供のくせにボランティアではなくビジネスにするところが先進的)
大盛況となった遊園地。それが面白くないのが学校の悪ガキ連中。本当はジュン達が好きなくせに、悪さをする、典型的な昔の悪ガキ。遊園地にボヤ騒動を起こし、見事に悪だくみは成功。でも大騒動になりすぎて反省するのも、昔の子供たち。
やがて遊園地の土地が地上げ(もう、この言葉があったかどうかは?)される事になり、ヒロシやジュン、そして悪ガキ連中まで一緒になって戦う。結果はともかく、子供たちには、いい思い出になったのでした。
なかなか男らしい精悍な顔立ちです。でも、シャツをズボンに入れてピシッとベルトを締めた、当時の少年スタイルは本当に清々しい。これぞ昭和末期の正統派美少年。当時の少年ドラマで描かれるワンパターンの少年像でしたが、今の時代にもこんな少年がいて欲しいものです。
当時も今も少年ドラマの定番といえば入浴シーン。私は別にどうでもいいのですが、この映画でもしっかり入浴シーンがあります。洋画では子役のシャワーシーンなんてあまり見かけないのに。もう少しレビューを書きたいのですが、録画テープも無くなってしまい、記憶も僅かです。貴重な文化遺産としてDVD化を切望するところです。
本作品の後、1990年の映画「夏のページ」が実写映画としては最後の作品になりました。90年代に入るとテレビでも少年ドラマが激減し、次第にシラケ世代になったのかもしません。
91年と93年に2本の日活児童映画が公開されましたが、実写ではなくアニメ映画。それでも、もはや児童映画の時代ではなく、それで終了です。時代の流れには逆らえません。でも、震災からの復興への願いも込めて、新しい児童映画シリーズを作って欲しいものです。