2部屋しかない貧乏な家の少年典彦は、自転車が欲しいけど買って貰えない。貧乏だけど妙なプライドを持つ典彦少年は、友人の博之君に馬鹿にされたくないため、強がりを言い続けるうちに、嘘に嘘を重ねてしまう。
時は経過して成人になり、勤めるようになった典彦青年は、念願の自転車を買う。しかしある日その自転車を盗まれてしまう。その犯人は小学生時代の友人博之青年。自転車を取り返そうと、博之青年のアパートを訪れるが、そこは博之青年と同棲する壮絶な女性がおり、何が何だか判らないまま2人に拘束される典彦青年。
少年映画評価 | 6点 |
作品総合評価 | 5点 |
少年の出番 | 30%(前半は主演。後半なし) |
お薦めポイント | 友人役がイケメン少年 |
映画情報など | 2002年公開/DVD発売予定なし |
60分の中篇16mmフィルム作品。監督が25歳の時の作品という事で、やや学生臭さが残っていますが、不思議でトボけた独特の世界が印象に残ります。
2部屋しかない貧乏な家の少年典彦は、自転車が欲しいけど買って貰えない。貧乏だけど妙なプライドを持つ典彦少年は、友人の博之君に馬鹿にされたくないため、強がりを言い続けるうちに、嘘に嘘を重ねてしまう。
時は経過して成人になり、勤めるようになった典彦青年は、念願の自転車を買う。しかしある日その自転車を盗まれてしまう。その犯人は小学生時代の友人博之青年。自転車を取り返そうと、博之青年のアパートを訪れるが、そこは博之青年と同棲する壮絶な女性がおり、何が何だか判らないまま2人に拘束される典彦青年。
前半の少年時代編が、妙に面白いです。主役の典彦少年は少し冴えないメガネっ子で、友人の博之少年は結構イケメン風。貧乏を馬鹿にされないよう、嘘に嘘を重ねるところが、何となく落語の世界なんです。
典彦「・・お手伝いさんが・・」
博之「お前んチ、2部屋しかないのにお手伝いさんなんか、いるのかよ」
これなんか上方落語の「青菜」の場面そのままの感じでした。
植木屋「これ奥や、奥や〜」
大工「おくう〜?、四畳半一間のお前の家に、奥なんかあるんかいな? あれあれ、お前の嫁はん、押入れから出てきたでえ」
2002年に、今のポレポレ東中野の前身、BOX東中野のレイトショーで鑑賞しました。夜の21:30からなので、思い切って1つ隣駅の中野のビジネスホテルに宿をとり、観終わってから外泊までしたのでした。
私は、映画は最前列で観る主義なので、1番前の席に座り、さあ映画が始まるぞと思ったら、まずトークショーが始まりました。1番前の「かぶりつき」席にいる冴えない勤め人風の男は、周りの若者ばかりの客層からは明らかに浮いており、非常に居心地が悪かったのでした。(映画が始まってしまえば、暗いので問題ないのに、明るいままでしたので)
■DVD希望この後しばらく、深川監督は泣かず飛ばずだったのか、忘れてしまったのですが、「狼少女」で、また少年映画(観る人によっては少女映画)を世に出し、これにハマってしまったのでした。
また「自転車とハイヒール」を観たいものだと思うのですが、監督ご自身のブログで、DVD化しないと明言されていましたので、非常に残念です。ここに掲載する写真は、2002年当時の映画雑誌の付録DVDについていた予告編ムービーを何シーンかキャプチャーしたものです。この付録DVDも捨ててしまったのは、返す返すも残念な事をしました。