森の学校 (2002年)
少年映画評価 |
6点 |
作品総合評価 |
5点 |
少年の出番 |
100%(ほぼ主役) |
お薦めポイント |
河合家の6兄弟の少年時代。 |
映画情報など |
2002年公開/DVD発売なし |
今や若手男優の中でも一番の人気を誇る三浦春馬さん。彼の子役時代の映画で見たのは、この「森の学校」だけです。他に「Nile ナイル」という作品があるのですが、ソフト化もされておらず、見れないのが残念です。(※補足。その後、CSで放送され無事録画できました。)
■ストーリー
舞台は戦前の兵庫県の田舎、丹波篠山。歯科医の河合秀雄(篠田三郎さん)には6人の息子がおり、その三男、雅雄(三浦春馬さん)の目で物語は進んでいく。
雅雄は、気が強いものの身体は弱く学校も休みがち。当然のこと成績もよくなく、ふて腐れ気味で過ごしている。そんな雅雄の関心は、丹波篠山の自然と昆虫や動物。自分で小さな動物園を作り、東京から転校してきた女の子に見せたりもする。(なかなかやるじゃないか、雅雄くん)
そんな時、祖母が亡くなった。本当は祖母の事が好きだったのに、憎まれ口ばかり叩いていた雅雄はショックを受け、そして初めて命の尊さに気づく。やがて戦争が終り、転校してきた女の子も東京へ帰る事になった。雅雄は森の小さな動物をペットとして、そっと彼女に渡す。
祖母も彼女もいなくなった。戦争も終った。でも丹波笹山の自然はそのまま。雅雄は自然に抱かれて暮す日々の大切さをかみしめる。
■三浦春馬さんの熱演
この映画を見たのは、ちょうど10年前。大阪の第七藝術劇場でした。三浦さんは既に子役としてテレビドラマにも出ていたようですが、私は全く知りませんでした。
役柄のせいか、今の王子様?系の優しいキャラではなく、はっちゃく系(判ります?)の泥んこガキでしたので、今一つ可愛くは思えません。
しかし映画のクレジットでもトップだったと思いますし、非常な熱演でしたので、将来性を買われた少年俳優なんだろうとは思いました。でもここまでブレイクするとは思いませんでしたが。印象に残っているのは映画のパンフレット。
モノクロですが見開きで、木にぶらさがる春馬君。水に濡れ、パンツがずり下がり、おヘソの下でかろうじて。(女性向けのサービスカットかと思いました。)たた大変残念ですが、本作のパンフレットが手元に見当たりません。当時は関東に住んでおり、大阪と移動を繰り返しているうちに誤って処分してしまったものと思います。
■ちょっと説教臭いのが
この河合家のご子息方は皆様優秀だったようで、医師や学者ばかり。本作原作者の河合雅雄氏をはじめ、京都大学名誉教授様がずらりと。特に五男の河合隼雄氏は文化庁長官にもなられたとか。
そのせいか、映画の内容が道徳の教科書みたいな説教臭さを感じてしまいます(私のヒガミかも)。もう10年も前の映画なのに今でも公式サイトが残っていて、上映活動が続けれられているようです。
映画関係の元締のお役所は文化庁ですので、元文化庁長官の一家を描いた映画を特別扱いするな、という方がおかしいかもしれません。ちょっと勘ぐりたくなってしまうのは、私の心が濁っているからでしょう。