昭和33年。少女が東北から集団就職で東京へやってきた。鈴木一平(小清水一揮君)のいる自動車修理店だ。一方、近所には、芥川賞をめざす売れない作家(吉岡秀隆さん)が住んでいた。作家が居酒屋で飲んでいるうちに、どうしたことか、孤児の淳之介(須賀健太君)を引きとることになってしまった。
一平と淳之介は、色々な出来事に遭遇しながら、大人の世界(事情)というものを学んでいく。やがて淳之介の父が現れるが、作家を本当の父のように慕う淳之介は、父のもとへ帰りたくはなかった。
少年映画評価 | 6点 |
作品総合評価 | 8点 |
少年の出番 | 45%(キーマンの二人) |
お薦めポイント | 須賀健太君のイジけた表情 |
映画情報など | 2005年公開/DVD発売済 |
ええ?なんでこの作品が第3部なの、と疑問を持たれるかもしれません。大ヒットし、須賀健太君が子役としてブレークし、日本アカデミー賞はじめ、2005年度の各賞をほぼ総なめにした名作なのに。
でも、数10以上もの受賞実績の中で、須賀君は全く0であることが、この映画の中の子役の位置づけなんでしょうか。その辺が不満で第3部に入れています。
昭和33年。少女が東北から集団就職で東京へやってきた。鈴木一平(小清水一揮君)のいる自動車修理店だ。一方、近所には、芥川賞をめざす売れない作家(吉岡秀隆さん)が住んでいた。作家が居酒屋で飲んでいるうちに、どうしたことか、孤児の淳之介(須賀健太君)を引きとることになってしまった。
一平と淳之介は、色々な出来事に遭遇しながら、大人の世界(事情)というものを学んでいく。やがて淳之介の父が現れるが、作家を本当の父のように慕う淳之介は、父のもとへ帰りたくはなかった。
2005年度の日本アカデミー賞の最優秀主演女優賞を除いて最優秀部門を制覇。1人だけ獲れなかった小雪さんは、本当に悔しかったでしょう。でも日本アカデミー賞なんて貰えなくっても気にすることはありません。こんなの国内映画大手4社というか、日本テレビ系が独断で決めるクソ賞ですから、権威なんてないと思っています(映画通には常識)。
この作品の場合、群像劇に近いので、主演女優といっても印象に残らないのは事実ですが、小雪さんのせいではないと思います。
■子役(少年)の活かし方がうまい!山崎監督山崎監督は「ジュブナイル」でもそうでしたが、子役、特に少年を本当にうまく使っていると思います。2人の子役、須賀君と小清水君がピリっと効いているので、群像劇が散漫にならず、引き締まったんだと思います。自分は、この2人が本当のMVPだと思うんですが。
二人の少年の視点で書かれた脚本が良かったと思います。それだけに、これだけ頑張った二人の少年俳優に、何の賞もないのは本当に寂しい話です。新人俳優賞の一つくらいあってもいいのでは。(またヒネくれた事を書きますが、これが少女俳優であれば、きっといくつも賞を貰っていたのでは)
最初にレビューを書いた時点では、まだ続編が公開されていませんでした。しかし07年11月に続編が公開され、既に鑑賞しました。(また後日レビューを書きます)
続編では女の子(しかも美少女)が登場しますので、ますます少年映画として評価が下がるかなと懸念していたのですが、そんなことはありませんでした。山崎監督はさすがに出来る人だ、とだけ言っておきます。