あのころ・・・Summer Memories (2006年)
少年映画評価 |
6点 |
作品総合評価 |
5点 |
少年の出番 |
90%(主役) |
お薦めポイント |
染物職人に指導を受ける少年 |
映画情報など |
2006年公開/DVD発売中 |
これは本当に超マイナーな作品だと思います。40分ほどの短編で、妙な芸術家一家に生まれた普通の少年の物語でした。
■ストーリー
映画は若手の画家が少年時代を回想する形になっています。少年(青木魁君)の一家はエキセントリックな芸術家。ある夏の日、母親が武者修行に行くと言って突然、家事も何もかも放棄して家を去ってしまう。
残った家族は変人ばかりで家事も何もできず、家は荒廃していく。そこへ親戚のお姉さんが勉強のために上京して少年の家に同居することになる。お姉さんの登場で一気に家が明るくなり、少年はお姉さんに憧れていく。
一家の中でひとり芸術に才能?のない少年でしたが、お姉さんにプレゼントするため染物職人の家に出入りして染物のハンカチを作る。だが憧れていたお姉さんが愛人の男と交わっているのを見てしまい、少年の夏は終わる。
■少年と元少年俳優(倉貫匡弘さん)
主役の少年は青木魁君ですが、短編映画なので、演技が上手いかどうかまでは判りません。ただ雰囲気は良かったと思います。
青木少年が成長して若手画家の青年役を倉貫匡弘さんが演じています。彼が子役だった頃、TVドラマの「勝利の女神」「おひさまがいっぱい」などに出演されていて、柔らかい雰囲気を持った印象的な少年だったことを思い出しました。
子役当時の雰囲気は残っていますが、やはり容姿は変っています。当然のことですが、同一人物でも、子役は子役、青年は青年と割り切って認識しないとダメですね。誰でも成長していくのですから。
■池袋の映画館にいた子役?
この映画を製作したのがミライ・アクターズ・プロモーションという事務所らしいです。全く知りません。この映画の存在を知ったのは、渋谷かどこかの映画館のチラシコーナーで、たまたまチラシが目に付いたからです。上映は1,2回だけなので、公開作品とは言えないかもしれせん。
06年6月11日に池袋の映画館シネマロサで鑑賞しました。雨の中を映画館開場まで並んで入りましたが、観客は20人いたでしょうか。舞台挨拶も予告編もなく、いきなり上映開始、そのまま終了です。
終了後、ロビーに子供がいて「お客さん何人いたかなあ」というような会話が聞こえてきました。この映画に出ていた子役なのかどうか判りませんが、少し気になりました。せっかくの劇場公開の晴れの日なのに、こんな天気で、こんな観客数で。何とかしてあげたかったけれど、どうしようもありません。
その後、ミライ・アクターズ・プロモーションのホームページでDVDが発売されているのを知り、ためらう事なく購入しました。映画の出来は決して傑作には遠いかもしれませんが、こんな映画を作るスタッフや俳優、事務所が無くなってしまったら日本の映画界は大変です。何とか頑張って欲しいものです。みなさんも余裕がありましたら、DVDを購入してみて下さい。
2008.01.20追記
ミライ・アクターズ・プロモーションでは「時」をテーマにして「TWILIGHT FILE2」シリーズとして同時期に3本の短編映画が制作されており、この映画はその第2弾です。なお第1弾は少年映画ではなく、第3弾は少年映画ですので、別途紹介します。