小学校教師の峰岸(テリー伊藤さん)の老父は、まもなく死を迎える。峰岸は自宅で父の死を看取る準備をしていた。峰岸のクラスの男子生徒、康弘(伊藤大翔君)は「死」について興味を持っており、峰岸の父の世話の手伝いをしたいと言う。
老父も「教育の為だ、構わない」と承諾したので、康弘を家に入れる。しかしこっそりと老父の写真を撮ったため、峰岸は激怒して、康弘を追い出す「もう二度と来るな」。なぜ康弘は死に興味を持つのか、写真を撮ったのか、そんなことも問わないまま。やがて老父は亡くなった。
少年映画評価 | 8点 |
作品総合評価 | 7点 |
少年の出番 | 50%(キーマンではある) |
お薦めポイント | 染谷将太君と伊藤大翔君 |
映画情報など | 2006年公開/DVD発売済 |
テリー伊藤さんの主演映画と聞いて、正直言ってあまり見る気はなかったのですが、少年俳優が出演しているので、なんとなく見に行ったのでした。結果的には大正解。やはり先入観にとらわれるのはいけません。(判ってはいるんですけれど、とらわれるのが人間)
小学校教師の峰岸(テリー伊藤さん)の老父は、まもなく死を迎える。峰岸は自宅で父の死を看取る準備をしていた。峰岸のクラスの男子生徒、康弘(伊藤大翔君)は「死」について興味を持っており、峰岸の父の世話の手伝いをしたいと言う。
老父も「教育の為だ、構わない」と承諾したので、康弘を家に入れる。しかしこっそりと老父の写真を撮ったため、峰岸は激怒して、康弘を追い出す「もう二度と来るな」。なぜ康弘は死に興味を持つのか、写真を撮ったのか、そんなことも問わないまま。やがて老父は亡くなった。
少年2人が出てきますが、メインは伊藤大翔(ひろと)君です。死体や葬式に異常な興味を示す小学生役ですが、その辺のガキではなく、静かで存在感のある演技をしており、好感が持てます。童顔ですが、目や表情の演技も立派ですので、子役のうちに他の作品にも、もっと出て欲しい少年でした。
余談ですが「椿山課長の七日間」にも出演と聞いて、大いに期待して観たら、TV子役の志田未来の影武者みたいな存在でがっかりでした。(本サイトの第4部を参照して下さい。)
■染谷将太君テリー伊藤さんの中学生の息子役で、出番は少ないものの、思春期に入りかけの微妙な少年の雰囲気がよく出ています。特にラストシーンで、老父(染谷君には祖父)の葬儀シーンでは、詰襟の学生服姿で参列するシーンの凛々しさ、美しさには涙が出そうでした。
それにしても、公式ページや各種映画紹介サイトの、キャスト紹介に染谷君の名前すらないのは、どうしたものでしょう。彼の存在はこの映画でも、もっと大きいと思いますが。
(追記)2017年
詰襟の美少年だった染谷君。今や若手の実力俳優の一人として引っ張りだこ。こんなに大成するとは、この当時は思いもしませんでした。しかも既にご結婚されて子供までいるとか。時の立つのは早い、
この映画の中で小学校教師を演ずるテリー伊藤さん。素晴らしいものでした。雰囲気といい、正にはまり役だったと思います。偏見がなければ。色々な番組で、文句ばっかり言っているカメレオン?親父のテリー伊藤というイメージをどうしても払拭しきれない点が、この映画の不幸なところですね。
でもそこを我慢して観て下さい。この映画は、シンプルながら完成度は非常に高く、きっと心に残ると思います。