東京で結婚を控えた古川(村上純さん)が実家へ戻ってくると、実家は引越しの最中だった。そして少年時代(田中祥平君)のことを色々と回想する。特に同級生だった小倉について、起こした事件を思い出す。そして何の因果か、東京で小倉と再会する。
少年映画評価 | 6点 |
作品総合評価 | 4点 |
少年の出番 | 50%(少年時代) |
お薦めポイント | 成長した田中祥平の演技。 |
映画情報など | 2011年公開/DVD発売中(写真は田中祥平君) |
2011年2月5日、シネマート心斎橋(大阪)にて鑑賞。
ワラライフとは、What a Wonderful Life! のことだそうです。昨年の第2回沖縄国際映画祭に出品されたという話題の中で、出回った写真を見ると。丸山瀬南君(NHK天てれに出演していた)がいるではないですか。これは見たいっ!と思った訳です。
その後の情報で、瀬南君の出番は少ないと聞いていましたが、楽しみにして待っていました。いよいよ大阪公開初日、心斎橋の初回に鑑賞。大阪は2館。テアトル梅田は木村祐一監督の舞台挨拶があるので、こっちは空いているだろうとの目論見でした。本当にガラガラで拍子抜け。吉本の本拠地なのに大阪人は冷たい。
東京で結婚を控えた古川(村上純さん)が実家へ戻ってくると、実家は引越しの最中だった。そして少年時代(田中祥平君)のことを色々と回想する。特に同級生だった小倉について、起こした事件を思い出す。そして何の因果か、東京で小倉と再会する。
さて映画ですが、丸山瀬南君はワンカットだけでしたが、その代り田中祥平君が準主演といっていい程の活躍。これほど出番が多いとは思ってもおりませんでした。
そもそも、公式サイトにもチラシにも、田中祥平君という名前さえ一切掲載されておらず、田中君が出ていることすら知りませんでした。
予告編は何回か見ていたのですが、彼が田中祥平君だとは全く気付きませんでした。前作「歩いても歩いても」やドラマ「坂の上の雲」の頃から、かなり成長していますが、顔は田中君でした。
主人公(村上純さん)の少年時代を演じていますが、正直言って村上さんと田中君は似ているとは言えませんので、このキャスティングは違和感が残ります。
■少し是枝監督風の味わいもストーリーはあまりに淡々としたもの。木村監督も役者として何度か出演された是枝裕和監督の作風に似ているといえば似ていますが、もうひと捻り欲しかった。暴力表現やエロに走らない、静かな作風は嫌いではありませんので、次回に期待したいところです。
田中君、田畑智子さん、youさんらのキャスティングは是枝監督つながりでしょうか。一方、主役の村上純さんですが、吉本興業所属のお笑い芸人ですから、俳優としては素人。よく頑張っていたと思いますが、主役を張るには線が細すぎるのでは。その結果、映画全体にパワー不足となってしまった感があります。
■おまけさて少年俳優の話に戻ります。スターダストプロモーションに所属する3人の子役が書いているブログに、中学生の大石悠馬さんが「ワラライフ」を見て下さい、と書いていました。
どこに出ているのか注目していましたが、出番は少ないものの、いい役でした。もっと田中君との友情物語部分を挿入してくれれば、泣かせるシーンになったはずなのに。やや消化不良か。ただ、田中君、大石君、小学生役はきついでしょう。もう1年早く演じていたらジャストな時期だったのに。
特に田中君。顔は小学生に見えないこともないのですが、体つきは、レスリングか重量上げの選手のような筋肉質のシルエットにビックリです。小学生に見せるために半ズボンという衣装にしたのでしょうか。でもこれは全く逆効果。あれだけ逞しい太ももになっているとは。
さて、最後にいつものボヤキ。ほぼ準主演といっていいほどの出番の田中祥平君。映画本編のエンドクレジットでは下の方に登場していましたが、パンフレットや公式サイトは氏名すら無し。一体どうしたんでしょう。
映画「花よりもなほ」のメイキングでは、木村監督は田中祥平君を「俺の弟子です」なんて言っていましたし、本作でも重要な役にキャスティングしたのですから、彼を起用した理由やエピソードくらい書いてあげればいいのに。