WAYA! 宇宙一のおせっかい大作戦 (2011年)
少年映画評価 |
7点 |
作品総合評価 |
4点 |
少年の出番 |
60%(意外にキーマン) |
お薦めポイント |
名古屋の下町と三輪泉月君の可愛さ |
映画情報など |
2011年公開/DVD発売中 |
2011年12月3日、シネ・リーブル梅田(大阪)にて鑑賞
円頓寺商店街にて(2011.3月)
名古屋を舞台にしたドタバタ系の町おこしムービー。当サイト客員のノースエンド先生から「WAYAを見ましたよ」との連絡を貰いました。(先生は北国にお住まいですが、大阪より一足先に公開との事)
その時はすっかり忘れていました。実はこの映画の舞台である名古屋の円頓寺(えんどうじ)商店街はよく知っているのです。すぐ近くの東横インを定宿にしており、商店街を歩いて飲食したりしたものです。本年の3月にも、たまたま歩いていて右の写真のような立看板を見つけてデジカメに1枚記録。
映画の概要も判らず、当時は興味もないまま、写真を撮ったことすら忘却。それで映画を見て思い出し、写真を検索していて見つけたのがこれです。大阪公開の初日。上映は9:30の1回だけ。思ったより観客はいましたが、自分を含めてオジさんばかりが目立ちます。
並みいる大人を押しのけて、可愛さ一番
■ストーリー
映画の冒頭。いきなり子役の三輪泉月(みわ みづき)君の寝顔のアップから。やがて起きてラジオ体操。そしてこの商店街の面々が登場。この三輪君がストーリーを進める重要な役まわり。そういう意味ではこれは少年映画といっていいでしょう。
ただ映画の出来はお世辞にもいいとは言えません。商店街のゲタ屋の主(矢崎滋さん)の長年の労に報いるために、商店街をあげてサプライズのイベントを企画しようと始まったドタバタ。
一方、ゲタ屋の娘(水野美紀さん)が離婚騒ぎを起して東京から戻ってきて、彼女の幼馴染であり、このサプライズイベントの発起人(井戸田潤さん)との妙な三角関係を織り交ぜます。ちなみに三輪君は東京から娘と一緒に戻ってきたの孫という役。
■空回り感の強い作品でした
いろいろとドタバタコメディの要素はあるのですが全て空回り。制作時間が少なかったのか、練習時間が少なかったのか。特に主役である井戸田潤さん。お笑い系の方で、非常に頑張っておられるのはよく判りましたが、やはりお芝居に関しては素人の感じが残ってしまいました。
その点、矢崎滋さんはさすがプロ。安定感が違います。もう一人、ルー大柴さん。この方の場合どうしても先入観を持って見てしまいます。なので判断が分かれるところですが、それなりに良かったとは思います。
■映画を救った感のある少年俳優
そして三輪君。とにかく可愛いので、画面に出ているだけで癒されます。映画パンフレットを読みましたが、名古屋の現地オーディションで監督の古波津陽さんに絶賛されたとのこと。
映画を見ても監督が三輪君を気に入っている事が感じられます。三輪君のシーン、カメラのアップも多く、少年映画ファンとしては嬉しいところです。ただ彼もこれから俳優を目指すならば発声の練習が必要かもしれません。
イ段の音がはっきり出ない人、結構身近にもいます。今回は「おじイちゃん」というセリフが多く、舌足らずな発声が気になりました。今は子供らしくて可愛いのですが、できるなら矯正してほしいところ。(もしかすると先天的なもので、本人の個性であって矯正する/しないのものではないのでしたら、申し訳ございません)
とにかく可愛いの一言
演技もしっかり。熱演でした
■名古屋弁が聞きたかった。
最後に、もう1点残念だったところ。あの何ともいえない、のどかな名古屋弁が聞けなかったこと。キャストのプロフィールを読むと、主演の井戸田さん、水野さん、三輪君、女子高校生役のSKE48の2人など愛知県や三重県の方が大勢いるのに全て標準語。
もちろんこの時代に「おみゃあ」とか「えびふりゃー」なんて言葉を使っているとは思いません。でも、あのなんとなくゆるいイントネーションが好きだっただけに、一人くらい名古屋弁じいちゃん、ばあちゃんを出して欲しかったなあ。(矢崎滋さんとルー大芝さんは京都人との設定で、変な京都弁を聞かせて貰いましたが)