少年映画評価 |
6点 |
作品総合評価 |
4点 |
少年の出番 |
100%(主役です) |
お薦めポイント |
平岡拓真君の裸の大熱演には脱帽! |
映画情報など |
2013年公開/BD/DVD発売中 (写真は大熱演の実質主役、平岡拓真君) |
2013年5月18日、ワーナーマイカル・シネマズ茨木(大阪)にて鑑賞。
今や大人気の脚本家、宮藤官九郎さんの監督作品とのことですが、実はあまり作品を見たことがなく、どうもバタバタとした印象を持っていたのですが、本作品は、その印象通りでした。久し振りに前売券を購入し、公開初日の初回上映に駆けつけたのですが、いくら郊外のシネコンとはいえ、ガラガラ。結構広いスクリーンだったのに、10数名程度。これは失敗作品かとも思いました。
■ストーリー
主人公はタイトル通り中学生の円山克也(平岡拓真君)。両親と妹の4人家族で、ちょっとクタびれた高層団地に住んでいる。14歳。性に目覚めた少年。変な妄想に取り憑かれている、ややオタクがかった少年。目下の大目標は、なんと自分で自分のモノをなめること!
でも届かない。身体を柔らかくするためにレスリング部に入り、毎日柔軟体操に励む(もう少しマシなものに励みなさい)。そんな時、上の階に下井(草なぎ剛さん)という男が越してきた。幼い息子を連れたシングル・ファーザー。
下井は変な男。ゴミ分別など住民の小さな不正も許さない。克也の妄想が始まった。下井は、実はプロの殺し屋だ。子連れ狼なのだ。しかも自分の秘密の夢(自分でフェラチオ)を知っている。克也は下井のことを調べ始めるが、すぐに見つかってしまう。
しかしそれがきっかけで、下井と克也の交流が始まった。克也の荒唐無稽な夢も応援してくれる。妄想を書いたノートも真剣に見てくれる。団地の周辺で殺人事件が起った。克也は警察の調べを受けた。下井のことだった。まさか!妄想は本当だったのか!いやそんな筈はない、あんなにいい人なのに。克也は悩んだ。
気がついた時は、レスリング部活の真っ最中。先生や部員のいる前で、急にパンツを脱いでフェラチオ練習をしていたのだ。みんな唖然。克也はヤケクソ。遂に口が届いたぞ。歓声があがる。やったあ〜下井さんに報告だあ。しかしその頃、下井さんは、警察とヤクザに包囲されていた。さてどうなるでしょう。
■支離滅裂、荒唐無稽、ドタバタ
本作品ほど、ストーリーをまとめるのが難しい作品はありません。上に書いたストーリーの他に、克也の母親が元韓流俳優と浮気事件を起したり、妹が近所のアルツハイマー爺ちゃんと交際したり、と複雑に絡み合います。どう収拾がつくのか、先が見えず、少しイライラさせられました。
それでも最後は、何とか収まるところは、宮藤官九郎さんの実力なのかもしれません。それにしても、もう少し整理して欲しいところ。
■平岡拓真君。これは熱演なんて甘いものではありません。
主役の平岡拓真君。もうこれは大変な役でした。一番恥ずかしい盛りの年代に、白いブリーフ姿や、下半身裸のシーンばかり。2009年「戦慄迷宮3D」では、まだ可愛い小学生でしたが、本作ではもう半分大人。でも時おり見せるシャイな表情や声は、まだまだ少年俳優。彼の演技だけは100点をあげても構いません。
映画のプロモーションでは、草なぎ剛さんが前面に出ていましたので、草なぎさんの映画だと思っていたのですが、違います。完全に平岡君の映画です。それだけに、もう少し脚本を整理してくれていたら。
外見は素朴な中学生なんですが
頭はエロで一杯。自己フェラ実現が目下の目標
(身体を柔かくするためレスリング部へ)
■おまけ。恥ずかしい妄想と映画
中学生が恥ずかしい映画といえば、「童貞物語」とか「パンツの穴」という映画がありました。あまりよく覚えていません。角田英介君という、当時テレビでよく出ていた子役さんが、14,5歳くらいに成長して出演していました。
2009年「おっぱいバレー」も中学生が主役でしたが、本作品に比べれば、お上品なもの。昨年の映画「からっぽ」も恥ずかしい。しかし、笑ってしまうような恥ずかしさではなく、やや陰惨なものでした。
こうしてみると、中学生くらいの思春期男子の恥ずかしいシテュエーションというのは、映画の一つの定番ジャンルのものかもしれません。観客に受けるかどうかは別として。
実は私もよく夢を見るのです。ふと気がつくと、電車の中でパンツ1枚でいるのです。なぜか、夏物掛布団だけ持っていて、それを腰に巻いて、改札を出て、会社へ行こうとしているのです。焦って。焦って。
これは、私の日常生活が問題かもしれません。夏の暑い日。自宅の自分の部屋にいる時は、パンツ1枚になっていることが多いからかも。ええ?そんなオヤジの話、聞きたくないって?こりゃ失礼しました。