14の夜 (2016年)
少年映画評価 |
6点 |
作品総合評価 |
6点 |
少年の出番 |
100%(14歳の少年4人組) |
お薦めポイント |
1番弱々しく見えた少年の驚愕的な変身 |
映画情報など |
2016年公開、DVD発売中 (写真は主役の犬飼直紀君) |
少年としては旬の時期が終り、大人になりかける14歳という年齢。思春期ですが、最近では中二病とかいうキーワードも目にします。そしてなぜか東西問わず、映画監督さんはこの年齢の少年が好きなのか、14歳をモチーフにした映画が結構あります。本作もその一つ。
2016年12月31日、大晦日でがらんとした映画館で一人寂しく鑑賞しました。映画レビューはすぐに書いたものと思ってたのですが、どこを探してもありません。書くつもりで中途で忘れてしまっていた事に10ヶ月ぶりに、気がついて慌てて書いています。(トシだなあ・・)
その夜。3人は家を抜け出して集まった。左からサトシ、ミツル、そしてタカシ
■ストーリー
昭和末期の1987年、北関東のある田舎町が舞台。中学生のタカシ(犬飼直紀)は失業中の父が家にいて鬱陶しくてたまらない。柔道部に入っているが試合で勝った事はない。同じ柔道部のサトシ(中島来星)、ミツル(青木柚)、剛(河口瑛将)の4人でつるんで、うざうざとした中学生活を送っていた。
4人の中で、剛は粗暴な性格でボス気取り。その剛も学校の不良グループには歯が立たず逃げ回っている。狭い町で1軒だけあるレンタルビデオ店が、タカシたち少年の夢の場所。そんな店にAV界のアイドルよくしまる今日子(薬師丸ひろ子さんに失礼な)がやってきて、深夜12時を過ぎるとオッパイ触らせてくれるという噂が広まった。
AVアイドルが来る?日、タカシたち4人は学校で待合せするが不良グループがいた。剛は察知したのか来ない。タカシたちはやられてしまうが怯まず1人でもレンタル店へ行こうと決意。ついてきたのはなんと4人の中で1番ひ弱でオモチャにされているミツル。そのミツルが驚愕の大変身・・さてタカシはオッパイ触れるのでしょうか。
■一夜もの(ワンナイト・ストーリー)
一晩の出来事だけで構成された映画というのは結構あります。1973年のアメリカン・グラフィティ、2005年の大停電の夜に等が思い出されます。本作も一晩だけの話ではありませんが、AV女優が来るという一晩の出来事を結構ドラマチックに描いています。
レンタルビデオ店。確かに夢の店でした。特にカーテンの奥の成人コーナーは禁断の場所。私は大人になっていましたので、堂々と手をふって入りましたが、夢とは裏腹に不満が残るテープばっかり。(東京出張の帰り、先輩に連れられて入った歌舞伎町の裏モノがある店、ここは少年のようにトキメキましたけど今は昔の話。時効)
田舎の道を自転車で走る主人公のタカシ
柔道部やってても1番下っ端のミツル
■等身大の少年俳優たち
14歳を演じた4人の少年俳優たち。チラシや予告編を見た時、正直言ってぱっとしないなあと。ジャニーズやEBiDANのようなアイドル系の少年は皆無で、本当に身の回りにいるリアルな中学生だと。作品的にはこれが正解だったと思います。うち3人について感想など。
主役タカシを演じた犬飼直紀君。14歳の悶々とした少年の様子が本当にリアル。そして後半の爆発するような疾走感。本当に熱演でした。他の映画でこれからも活躍できるかは未知数ですけれど。
サトシ役の中島来星君。実は彼を目当てに本作を見たのです。同じ2016年に鑑賞した「がらくた」での演技と存在感に惚れました。決して美形ではないのですが、雰囲気を持つ少年俳優。残念ながら本作ではそれは活かされず普通の友人役。役不足の感は否めません。
そして意外な伏兵がミツル役の青木柚君。クラスのピラミッドの最底辺にいる気弱な少年の本性は・・ネタバレしますが、まさかまさかのゲイだったとは。おまけに密かにボクシングを習っていてタカシを1発KOした後、短パンを下げて「舐めるっス!」これには参りました。
内容を書きすぎてしまいました。DVDが発売されていますので、興味のある方は是非ともレンタルなどしてご覧になって下さい。
(参考まで)
14歳がテーマの日本映画と言えば、「14歳」、「イカれてイル?」、TVドラマですが「4TEEN」など・・
ミツル(青木柚)、サトシ(中島来星)、タカシ(犬飼直紀)
夜の公園でアベック?の行為を盗み見している時
ミツルの手がいきなりタカシの股間に・・