ガキ大将行進曲 (1979年)
少年映画評価 |
7点 |
作品総合評価 |
6点 |
少年の出番 |
100% |
お薦めポイント |
児童映画の王道。いい意味のガキ大将の存在 |
映画情報など |
1997年製作。VHSビデオ廃盤 (写真は主役の1人光男役の難波克弘君) |
本作品はテレビで何回か放送されて私も見ています。日活児童映画などのメジャー系かと思っていたら山梨県のローカル映画だったのですね。さらに青銅プロダクションも共同製作。この青銅プロも児童映画ではよく聞くのですが、ネットで調べても実体が判りません。
かつてはVHSビデオが販売されていたのですが、今では中古も殆ど見つからず。苦しい時の頼みの綱はyoutube。小さなサイズで画質も粗いのですが全編がUPされており、ストーリーの確認に役立ちました。
山の分校から転校してきたガキ大将。勉強は出来ないけれど運動神経抜群。おっちょこちょいだけれど友情や正義感に溢れる。あばれはっちゃくと同じ。実際にはそんな少年はいないでしょうけれど、いいじゃありませんか。
ひ弱な秀才の光男と、勉強できないガキ大将のコウタ
登山競争に参加。左から義之、コウタ、光男
■ストーリー
山梨県のある町。小4の光男(難波克弘)は秀才だが気が弱くて体育はダメ。そこへ山の分校からコウタ(中田光利)が転校してきて光男の隣に座った。クラスのボスとして威張っていた弘(斉藤康彦)は歓迎ソフトボールを提案。ボスとして力を見せつけるためだ。しかし野球など知らないコウタだったが、天性の運動神経で弘を圧倒した。
面白くない弘は、コウタと光男、義之(鈴木政晴)の3人組を目の敵にして嫌がらせを始めた。父が大工で手先が器用な義之は秘密の小屋を作った。しかし弘たちに見つかり壊されてしまった。コウタは仕返しをしようとするがクラスの女子に諌められ、暴力ではなく学校行事で勝負することに。
その行事とは近くの陣馬山の登山競争。登山ルートは自由。4年生で参加するのは弘、コウタ、光男、義之の4人だけ。体力の無い光男と義之はコウタから特訓を受ける。そして本番、体力に勝る弘が先行するが足を捻ってしまった。3人は弘を抜いて頂上に向かうが、急にコウタは戻ると言い出した。弘をそのままにしておけない...
■ガキ大将とは...
洋の東西を問わず少年時代を回想した映画には必ずガキ大将とイジメがセットでついてきます。いいリーダーシップを持ったガキ大将は殆どおらず、腕力の強いガキが子分を従えて横暴の限りを尽くす。そんなのばかり。そこへ立ち向かうのはコウタのような一匹狼。
子分がいないと何もできないヤツと、孤立を恐れず一人で頑張るヤツ。映画的には後者を持ち上げるのは当然でしょう。でも本当は一人で出来る事は知れているのです。一人はある意味楽なんです。仲間をいい方向へリードしていくのが本当の大将(二等兵ではなくて)。
とかなんとか偉そうな事を書きましたが、本作品のコウタは見てて安心するキャラ。ボスの弘と言ってもまだ小4ですから可愛いもの。そしてこの時代の女子たちもいい味を出しています。まだ女の子言葉を使っているのがいいなあ。
■名声優だった難波克弘君
本作品の主役(キャストのトップ)は難波克弘君。アニメの声優や洋画の吹替えとして数多くの作品に出演。洋画の男の子の声を女性ではなく少年がやっている。誰だろうと思ってみると「難波克弘」という名前が載っている。そんな記憶があります。
映画の設定は4年生ですが、難波君はこの当時もう6年生だったそうで。多分他の子役さんも6年生くらいではと思います。声だけでなく美少年ですし演技も上手い。なんと中学3年生くらいまでは高い声が出たとか。最近の少年は変声が早いようですが、中3まで声が持つと仕事の幅が広がるのに...
(難波克弘さんはblogを公開されておられ、ガキ大将行進曲の時のエピソードや写真も少しだけUPされています。俳優は早期にやめて、世界でも1、2を争う超有名企業でご活躍されたそうです。羨ましい...)
光男は体育が苦手。特に鉄棒は..
(先生に頑張れと言われ落込む)
転校生のコウタがやってきた
(コウタの席は光男の隣)
コウタに鉄棒の特訓を受ける
(やったー!出来た!)
逆にコウタは勉強が苦手
(算数の問題の答えを光男に...)
義之(左)が建てた小屋が壊された
(犯人はクラスのボスの弘だ!)
仕返しはやめて登山競争で勝負
(無意識にズボンの裾を直すコウタ)
登山競争。頂上が見えた時..
(コウタは引返すと言い出した)
ケガをした弘を放っておけない
(弘を助けて全員で頂上へ)
コウタ役を熱演した中田光利君
(いいキャラでした)
義之役を熱演した鈴木政晴君
(いい脇役キャラでした)
ボスの弘役を熱演した斉藤康彦君
(憎まれキャラですが最後は涙..)
光男役の難波克弘君のオフショット
(難波克弘氏のblogより)