かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発 (2018年)

少年映画評価 6点
作品総合評価 5点
少年の出番 30%(3番目。でも重要な役どころ)
お薦めポイント 鹿児島ローカル鉄道と少年の可愛さ
映画情報など 2018年製作。BD/DVD未発売
(写真は歸山竜成君)


RAILWAYSシリーズの3作目の作品。1作目は島根県、2作目は富山県、そして本作は鹿児島県のローカル鉄道が題材に。1,2作は未鑑賞。鉄道は嫌いではありませんが映画まで見たいとは思わず。
(但し路面電車はオタクです。路面電車なら絶対見に行きますけれど)

右は(下部を省略していますけれど)映画のチラシです。これに写っている歸山竜成(きやま)君をみつけて、数少ない2018年の少年映画ではと思って楽しみにしていました。

ただ懸念したのは超人気女優の有村架純さんが主演であること。これは有村さんだけを見るためのPVみたいな映画になってしまうのでは...

実際には、有村さん:歸山君:國村さん=4:3:4 くらいの比率で描かれていました(これはチラシの3人の写真の高さの比率そのもの)。それでも有村さんが目立ちますが、そんなに嫌味はなく素直にみれました。


主演の3人。有村架純さん、歸山竜成君、國村隼さん
■ストーリー

晶(有村架純)の夫が突然急死。身寄りの無い彼女は息子の駿也(歸山竜成)を連れて夫の故郷である鹿児島へやってきた。そして義父の節夫(國村隼)の家に転がり込んだ。晶は後妻で駿也は連れ子。しかし夫は実家と断絶状態だったので再婚した晶と会うのは初めてだった。

妻に先立たれて1人暮しの節夫は肥薩おれんじ鉄道の運転士。しかしまもなく定年を迎える。節夫は戸惑いながらも晶と孫の駿也を受け入れる。特に駿也とは赤ん坊の時以来だったので内心は嬉しい。しかし薩摩男の節夫は無口でそっけない。

「運転士募集」の貼紙を見た晶は一大決心して運転士に応募。無理では...といわれながらも仮採用されて教習所へ。難しい教程をクリアして女性運転士に。しかし実務はそう甘くはなく挫折感に苛まれる。同じ頃、駿也の学校で開催された半成人式。そこで晶は駿也から思いがけない言葉を浴びた...

■運転士って...そんなに簡単になれるんでしょうか

日々電車に乗っていると、幼児や小学生はもちろん、大人(やや発達障害気味の方かも)まで電車に異常とも思える興味を示している一団を見ない日はありません。彼ら(ほぼ100%男性)の憧れが運転士や車掌。

運転士や車掌を見つめる彼らの目。もし運転士が手を振ってくれたり言葉をかけてくれようものなら感激して泣き出した幼児を見た事もあります。そんなに憧れの、憧れの、憧れの職業。

いくらローカル鉄道とはいえ、いくら地方は人手不足とはいえ、いとも簡単に有村さんは合格して採用されしまいます。これでいいのかなと。ただ有村さんが演じると嫌味がないので許せてしまうのが不思議。(その分、彼女はどんな役を演じても有村さんでしかないので、役者的には限界が来そうな予感も)

■半成人式

半成人式とは20歳の半分、10歳の時に行うイベントらしいです。別に薩摩の風習ではなく関西のどこかの小学校で考案されたとか。映画の中で子供達は両親への感謝の手紙を書かされます。しかし実の両親のいない駿也への配慮は全くありません。先生も激務で大変とはいえ...(転校生の事情調査はしないのでしょうか)

駿也は義母をいつも「あきらちゃん」と。最初は違和感がありました。でも駿也は決して義母が嫌いではありません。いや愛しています。でも母さんではないのです。あきらちゃん。この言葉を発する駿也役の歸山竜成君は本当に可愛い。有村架純さんと並んでも文字通り有村さんがかすむほど。

公式サイトにスペシャルコンテンツがアップされています。「奥薗駿也のぶらり旅」と題して、鹿児島のロケ地を歸山竜成君がめぐる10回の映像。これは必見ですよ。是非ともご覧二なって下さい。(後日発売されるDVDやBDにも収録されるでしょうけれど)

その他ここではあまり述べませんが、國村隼さんはさすが。映画のおいしい所を全部持っていった感じ。ギョロッとした目は西郷隆盛そのもの。大阪出身なんですけれどね。あと回想シーンで現れる亡き夫役の青木崇高さんも非常にいい味を出しています。

おじいちゃんにバッティングを教えて貰う
(亡くなったお父さんにも教えて貰った)
半成人式。駿也は死んだ父の事を作文に書いた。
義母「あきらちゃん」の事はどうしても書けなかった..


「あきらちゃんがいなくなったら良かったのに..」
(懸命に母になろうとする晶ちゃんに心無い事を...)
晶ちゃんが姿を消した夜。祖父がカレーを作ってくれた
「僕、あきらちゃんに酷い事を言っちゃった...」


Special movie「奥薗駿也のぶらり旅」
(鹿児島ロケ地を10回にわたってレポート)
とにかく可愛いの一言だけ
(1回は2,3分ですけれど必見ですよ!)


(※補足)画像は公式サイトや予告編から。BD/DVDが発売されたら、また画像を入れ替えます。






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