ハチミツの中 (2005年)
少年映画評価 |
5点 |
作品総合評価 |
4点 |
少年の出番 |
100%(15分の短編ですけど主役) |
お薦めポイント |
幼馴染の中学生の2人。奇妙な友情... |
映画情報など |
ZOONシリーズの1作として05年公開。DVD絶版。 (写真は長内陽君。) |
映画『不思議めがね』などの三村渉氏が企画した短編映画集ZONEシリーズの中の1作品。どの作品も人間の闇や不合理な世界(ZONE)に落ち込んでいくダークな物語。本作品は中学生が主役という事で、あまりダークではありませんが後味は今ひとつ。
本シリーズはZONE3までDVDも3枚発売されており、私はAmazonで購入しました。でも今は販売していた痕跡すら見当たりません。こんな事なら手元に置いておけばよかった。当時は1回見たらもう二度と見る事はなかろうと、断捨離してしまいました。
道路のガードレールに顔をつけて振動を感じるマコト。
(変な子ですなぁ....)
中学2年のマコト(長内陽)は振動フェチだった。振動するものを頭に当てると快感が得られるのだ。兄貴の携帯電話のバイブ、掃除機、エンジンをかけたバイク、高架道路の柱...色んなものに頭(おでこ)をつけては快感を楽しんでいる。幼稚園から親友のカズマ(柴田真翔)は心配で仕方がない。
2人は野球部に入っており、来年のレギュラーを決める試合にマコトは無断欠席。もう野球なんてどうでもいいんだ。快感をきわめたいんだ。カズマが誤って転んで頭を打った。後遺症が残るカズマを毎日見舞うマコト。ある日カズマが痙攣を起こした。それを見ていたマコトは痙攣しているカズマに頭をくっつけた。ソコマデヤルカァ...
■ハチミツの中にいるような気分
振動フェチ、男子中学生、こう聞けば絶対にあの部分に振動を伝える....そう思いますよね。(下品ですみません。) おでこを振動させて快感が得られるのでしょうか。主人公のマコトは快感というよりエクスタシーすら感じているようです。頭を振動させるのは医学的にも危険では。
親友のカズマは心配して「強迫神経症」の本を持ってきました。何度も手を洗わないと落ち着かないなどの症例を話します。お前もこれじゃないのか? ちょっと違うな。手を洗っても快感はないんだろ? マコトは他人事のように。
いい親友じゃありませんか。でもそんな親友が頭を打ったのはマコトとキャッチボール中。マコトの投げたボールを拾おうとして。さすがのマコトもショックを受けます。もしかしたら振動フェチは止めていたのかも。でもそんな親友が痙攣しているのを見て...
また振動フェチの欲求がもたげてきたのでしょうか。今度の相手は無機物ではなく人間。それも大切な親友。どんな思いで頭をくっつけたのでしょうか。ハチミツの中にいるような気分になったのでしょうか。(これはBLかも...)
兄貴の携帯電話をおでこに当てて振動を味わう。
(この時代、まだ中学生は自分の携帯電話持ってない)
部活が終わって。自販機の振動を味わうマコト。
親友のカズマはそんなマコトが心配だった。
カズマが図書館で本を借りてきてくれた。
「手を洗うのが止められない」 これ読んでみろよ
でもマコトはどこ吹く風。
カズマも諦め顔だった。
カズマが転んで頭を打った。大切な親友!
(原因はマコトの悪送球。取ろうとして足を滑らせた)
カズマの部屋へお見舞い。その時痙攣が...
マコトは痙攣するカズマの顔に顔をくっつけた。
(もっとアップで撮って欲しかったって?)
※後記
気になられた方はZONEシリーズのDVDを中古でお探し下さい。ネットで検索しても「ZONE」だけでは目的のものがなかなか出てきません。J事務所のあるグループのDVDばかりがヒットします。