TWO LOVE 二つの愛の物語 (2005年)
少年映画評価 |
B(『君と歩いた道』はB+) |
作品総合評価 |
B |
少年の出番 |
90%(ほぼ主役) |
お薦めポイント |
少年と少女の間の壁。最後までそのままだった... |
映画情報など |
2005年公開。DVD発売中。 (写真は森田直幸君。) |
歌手の浜田省吾さんがデビュー30周年で発売した楽曲をモチーフにした『キャッチボール』(42分)、『君と歩いた道』(57分)の2本で構成された作品。ストーリーだけなら両作品とも15分程度の内容。それを映像と浜田省吾の歌で薄めたようなもの。でも嫌いではありません。
『君と歩いた道』より。転校生の少女とダイゴ。同じ道を通っているが...
キャッチボール
小学生の兄弟(山田康汰、山田綾佑)が新潟で単身赴任中の父親(時任三郎)に会いに新幹線に乗り継いでいく。途中で弟はバッグをトイレに忘れたり、兄弟喧嘩しながら父の家に着いたが父はいない。父の仕事でトラブルがありその対応をしていたのだ。しかし夕暮れのグランドで父子は出会い、キャッチボール。母もやってきた。
君と歩いた道
中学生のダイゴ(森田直幸)。1人の少女(柳生みゆ)が転校してきた。少女は殆ど口を聞かない。家へ帰る道はダイゴと同じ方向。なんとダイゴの向かいのアパートに越してきたのだ。少女とダイゴは近づいたが、それ以上は進まない関係。少女の母は借金取りから追われていた。アパートをみつけられ母は自殺。少女はまた去っていった。
キャッチボール
野球のユニフォームを着た小学生の兄弟。(説明はありませんが)父親は元野球選手。兄弟は父親が大好きなのに単身赴任で会えない。でも2人だけで東京から新潟へ行く計画をずっと練っていたのでしょう。母には内緒で。兄は新潟県の地図帳をボロボロになるまで見てシミュレーション。
でも決行の日、兄は大切な地図帳を忘れてしまった。弟に言われるが、大丈夫と口を真一文字に結ぶ兄。頭の中に入っている。でもその地図帳を母が見つけた。兄弟がどこへ行ったか、母さんはお見通しだった。母も後を追って新潟へ。
兄弟はちゃんとお金を払って新幹線に乗っていました。結構高いはず。どうやって貯めたんてしょうね。でも無賃乗車したり、悪い事をしない兄弟が愛おしい。
その日、兄弟は父の住む新潟へ向けて出発。
父とキャッチボールをするためユニフォームで。
でも兄は地図帳を家に忘れ、弟はリュックをトイレに。
(まるで「初めてのおつかい」ですなぁ..)
やっとの思いで着いた父の住むアパート。
でも日曜なのに父はいない。
近くのグランドで父の姿を見つけた!
兄弟は子犬のように駆け寄った。
君と歩いた道
転校してきた美少女。笑顔は一回も見せず。授業が終わると誰とも話をせず、一直線で帰っていく。他の女子生徒たちが興味深げに話しかけるが、少女は無視。結果として陰湿なイジメに合うが少女はびくともしない。その孤高な雰囲気に気圧されてイジメはなくなった。
それを横目で見ていたのが、森田直幸君演じるダイゴ。家に帰る道はずっと同じ。ダイゴは少女に話しかけようとするが拒否され、しかたなく距離を取って歩く。それでも2人は毎日少しずつ近づいていく。少女もダイゴには心を開きそうになるが、結局そのままで転校していった。
キャストロールのトップは柳生みゆ。でも主役は完全に森田直幸君でした。特に美少年ではありませんが、本当に中学生らしい表情が魅力的。映画後半は殆どミュージック映像ですが、どちらかといえば森田君メインの映像構成。私はこれが気に入りました。
その日、転校生の少女がやって来た。
黙って歩いてくる姿をダイゴはみた。
少女の住むアパートはダイゴの家の隣。
でも口も聞いてくれない。何を思うのか...
なぜか少女の事が頭から離れない。
(川面に光る夕陽と少年。これはMVですなぁ...)
左は少女。教室ではダイゴに目を向ける事は、
なかった。でも最後の最後に手を振ってくれた。
映画後半。ストーリーは無く、浜田省吾さんの歌と、森田直幸君の映像が流れるだけ。
なぜか制服のまま川に飛び込んで。濡れた制服。もしかしたらサービスショットなのかも。
(この川。転校生少女が裸足で歩いていった川。その思いがあったのでしょうか)
※後記
浜田省吾さんは憧れのミュージシャンの一人でした。私よりもかなり年上なのに、ずっと若いままのイメージ。カラオケで♪もうひとつの土曜日は歌いますが、似合わないと言われてガックリ。やはりサングラスでもかけないと。どうでもいい話でした。