じいのけ (2021年)

少年映画評価
作品総合評価 C(もう一捻り欲しい)
少年の出番 ほぼ100%(主役)
お薦めポイント 亡くなった祖父を思う少年の懺悔。
映画情報など 2022年国内公開。youtube配信終了。
写真は山田琉生(るい)君。


毎年GWに大阪の中之島で開催される中之島映画祭。2022年の第20回記念ではコンペ部門に8作品。予告編をみると少年映画は本作だけ。それでGWは会場である中央公会堂へ行こうと思っていました。しかしyoutubeで検索すると、映画本編(23分)がUPされていましたので、そのまま視聴。

結局、映画祭には行かず仕舞い。これはよくありません。やっぱり行くべきでした。なお本編ですが、現在(2022年5月)は削除されたのか見当たりません。もう一度見たかったのですが。

爺ちゃんが死んだ。葬儀の準備で忙しい家をそっと抜け出したユイト。

小学生のユイト(山田琉生)の祖父が亡くなった。両親や親戚が葬儀の準備に集まる中、ユイトの気持ちは複雑だった。そっと家を抜け出して雪の中を歩いていく。叔父さんが追いかけてきて、ユイトに話しかけた。何を考えているんだい? ユイトと叔父さんは神社の石段を登った。ここは祖父と何回か訪れた場所。

ユイトは胸の内を話す。祖父に色々と悪戯をしたんだ。小銭を盗んだり、昼寝中の祖父の頭の毛を抜いたり。謝りたいのにもう出来ない。叔父さんは笑いながら言った。今から謝ればいい。誰が見ていても構わないじゃないか。ユイトは家に帰り、祖父の顔の白布をそっとめくり両手を合わせた。周囲の大人は呆気にとられるばかり。


お爺ちゃんが優しいのをいい事に、ユイトは可愛い顔をして結構な悪戯坊主。小銭を盗むのは面白くない。禁煙を宣言している祖父が隠しているタバコを家族に見せたり。一番いけないのは残り少ない大切な髪の毛を抜く事。1本だけですけど。

タイトルの「じいのけ」とは爺の毛だったのですね。この毛に何か深い意味やエピソードがある訳でもなさそうです。もうちょっと「えっ」と思うようなオチが欲しかった。ホラーになってしまうと困りますけれど。

屋外には雪が積もっていました。撮影地は北海道のようです。主役を演じた山田琉生君はテアトルアカデミー札幌に所属している子役さんとの事。東京在住以外の子役さんがもっと活躍して欲しい。本作単発で終らず、次の作品に出演してくれる事を祈ります。


親戚が集まって葬儀の相談。ユイトは黙ったまま。
誰も泣いていない。それが悲しかった。
ユイトに若い叔父さんが話しかけた。
君は結構イタズラ坊主だったんだな...


爺ちゃんの髪の毛を1本抜いてしまった。
(爺ちゃんの大切な毛。でもちょっと気色悪い?)
爺ちゃんの顔にかかった白布をめくる。
叔父さんは軽くうなずく。





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